ヤマダイスキーの旅日記

アウトドア全般、海外移住、資格試験、ウェブ開発などの話をします

大学生のうちにやっておくべきこと その2

今回も1つの記事を30分以内に書ききることを目標にしている。

前回の記事に引き続き、社会人になるまでに身に着けておくべき能力や経験について書いていく。そもそも前回の記事では、

・大学生のうちに「絶対」やっておくべきこと
スケジューリング、コミュニケーション、体力づくり、趣味

・大学生のうちに「できるだけ」やっておくべきこと
勉強、オシャレ、価値観の確立、人脈、プチ起業

・大学生のうちに「可能なら」やっておくべきこと
キラキラ系、旅、情報発信、資産形成

こんな感じに階層分けしてリストアップしてみた。今回はそのうち「コミュニケーション」について。

しかし社会人になってからコミュニケーションスキルがどれほど大事かなんて、もはやどれだけ文章を書いても書ききれない。社会人としての価値はコミュニケーションスキルの巧拙(多寡)である、なんて言っても過言ではないかもしれない。それくらい大事。

会社の採用面接に始まり、研修期間から営業職や事務職として働くうえで、コミュニケーションは毎日欠かすことができない。いや、毎日なんてレベルではない。会社に入ってからはタスクの一つ一つを、誰かしら同僚や取引先と連携を取りながら業務を進めていくことになる。いわゆる報連相というやつである。つまりコミュニケーションとは仕事そのもの、仕事とはコミュニケーションそのものなのである。それからエンジニアは別にコミュニケーションを取らなくていい、なんていうのも誤解である。どんなプロダクトが求められているのか、イメージや設計の理解がズレたまま作業してしまうと、その費やした時間は完全なるゴミになってしまう。

それからよく勘違いする人がいるので、超重要な点を説明しておこう。

それは、「コミュニケーション≠おしゃべり」ということ。

口数が多いこと、自分語りをいつまでもすることは、コミュニケーションスキルが高いことではない。なんならそれは逆で、他人の話をまるで聞かず、自分のことばかり話す人間はコミュニケーションスキルが低いと言わざるを得ない。もっというと話芸で人を笑わせられる人も、それだけでコミュ力が高いとはいえない。もちろん傾向として話が面白い人にコミュ強が多い気はするが、それらは同値ではない。

コミュニケーションとは、自分のことも話すし、相手のことも聞く、その両方である。また特に仕事をする上でのコミュニケーションとは、正確で迅速な意思疎通のことだと理解している。

その業務では具体的にどのような成果を求められているのか、過去の事例はどんなことがあり、チームのメンバーはどこまで情報を理解していて、チームとしてどんな方向性や方法論でその業務にあたるのか。こんなことを無駄なく情報共有できる能力がコミュニケーションスキルである。繰り返しになるが、仕事とはコミュニケーションであり、コミュニケーションがそのまま仕事になる。

 

ここで記事を終わってもいいくらいなんだが、時間があと10分残っているのでまだ書き続けよう。

では円滑なコミュニケーションのために何が必要か。最近つくづく思うことがあるのだが、それは「ひとこと」である。

確認のためのひとこと、余計なひとこと、挨拶だってひとこと。この「ひとこと」があるかないかで、コミュニケーションが円滑になるかならないかが大きく分かれる。

特に、念のためひとこと言っておくことが大事。

「あれってどうなってたっけ?」

「これどうやるの?」

「大丈夫?手伝おうか?」

「完成したので提出しておきました」

「確認お願いします」

などなど、言わなくても問題ないかもしれないが、念のため言っておいたひとことによってミスやトラブルを未然に防げた、という例は多い。「まぁ大丈夫だろう」なんて決めつけないで、ひとこと確認しておく、ひとこと断っておくことがすっごく大事。どうせ必要なのは1秒程度。言うだけならお金だってかからない。ちょっと呼吸のついでにひとこと言っておくだけ。これがなかなか難しい。

その逆に、「あぁ、あそこでひとこと言っておけば」なんて後悔はとても多い。

 

ということで、良好なコミュニケーションへの第一歩として、まずは「念押しのひとこと」から始めてみよう。

 

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大学生のうちにやっておくべきこと その1

春から社会人になった人間として、大学生のうちにやっておくべきことをいくつかまとめていこうと思う。これはつまり大学生までにやっておけば就職してから問題ないよということ、逆に大学を卒業した段階でできていないと社会人になってから苦労するよ、ということである。

なお注意点としては、社会人≠会社員であり、社会人⊃会社員である。僕は会社に勤めることになったから会社員だが、もちろん会社員以外でも社会人はたくさんいるし、それから京大のOPだと学生の延長というか身元不詳というか身分が宙ぶらりんな状態の人も一定数いる。そこら辺は理解したうえで、あえて会社員に限定して話を進めていくことにする。

それからもう一点。大学生のうちにやっておいた方がいいことなんて、起業とか留学とか勉強とか恋愛とか親孝行とか社会貢献とかスポーツとか、書き出していくと無限にある。そりゃそうだ、できることならすべてとことんやった方がいい。だけど時間は有限であり、優先順位をつけて計画を立てる必要がある。実はこのスケジューリングこそ大学生のうちにやっておくべきことの一つなんだけど、何が言いたいかというと、

・大学生のうちに「絶対」やっておくべきこと

・大学生のうちに「できるだけ」やっておくべきこと

・大学生のうちに「可能なら」やっておくべきこと

みたいな階層が存在する。

具体的な例としてパッと思いつくのは、

・大学生のうちに「絶対」やっておくべきこと

スケジューリング、コミュニケーション、体力づくり、趣味

・大学生のうちに「できるだけ」やっておくべきこと

勉強、オシャレ、価値観の確立、人脈、プチ起業

・大学生のうちに「可能なら」やっておくべきこと

キラキラ系、旅、情報発信、資産形成

こんな感じだろうか。

せっかくなので最初の「スケジューリング」について説明しておこう。

これはつまり

「課題の締め切りがいつで、どのくらい時間がかかるか予想して、余裕をもって終わらせること」

「起きないといけない時間に目覚まし時計をセットしてきちんと起きること」

「アポの予定をスケジュール帳に書き込んで、当日忘れないこと」

こんな感じ。

このくらいはできて当たり前、大半の人はクリアしているでしょう、なんていうと京大生から羽交い絞めの袋叩きにされそうだが、実際これくらいはできないと正直大変だと思う。レポートの提出がちょっと遅れても教授は受け取ってくれるかもしれないが、仕事の締め切りに遅れたら上司や客はまず受け取ってくれない。少なくとも僕がクライアントだったら次から他所に頼もうと思う。

それにすでに述べたが、大学生という限られた時間を有効活用するためには、優先順位をつけて時間をコントロールして挑まないといけない。ダラダラ昼過ぎまで寝て、締め切りも守らず、試験勉強もろくにしないような人間に、はたして何を達成することができるだろうか。なかには要領のよい人がいて、そんな生活でも受験を突破できてしまう。だけど僕がこれまで観測してきた限り、そういう人は「受験までの人」で終わっている印象がある。

一方でここまでの話を「優先順位をつけて計画を立てて生活するだって?何を当然のことを言っているんだ?」と思って読んでいた人は、かなり立派である。体感、これができている人は1割もいないのではないか。

実はこの文章は30分で書ききることを目標としていて、ここでタイムアップとなった。それ以外の項目については、これから何回かに分けて公開していく。お楽しみに。

 

次の記事

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友人のための会社をつくりたいという話

株式会社というのは「株主利潤の最大化」を目的にしているそうだ。

もちろん会社の打ち手として社会への貢献だとか、社員への還元だとか、利潤だけでなく信用とか公正さの追求もあるだろう。

だけど個人的には利潤ではなく社員、それも友人を最優先とするような会社をやってみたい。自分がオーナーとして株式の100%を保有していたら可能だろう。資本主義はもう時代遅れ。その先を模索していきたい。

 

行動は数年前からすでに始めているが、規模は小さく、スピードは遅く、なにせ優先順位が低いからリソースをあまり割いてこなかった。直近1年で優先順位の第1位は学業、第2位は就職で、この判断は正しかったと思う。これから数年でこの順位が変動するとしても、自分の会社うんぬんという話は間違いなく優先度が低い。

 

実際に何をしてきたのか、これから何をするのかに関しては諸事情によりほとんど明かせない。まだ固まっていない部分もある。いちおう自分のなかで文章化・グルーピングはできているが、いずれ時期が来て公開できるようになったとしても「この程度で動いていたのかよ」と思われそうな内容である。

 

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可能なことならこのモザイクをすべて取り払って、友人の全員に声掛けをして、熱意あふれるプレゼンをしてチームを作りたいものである。しかし自分が満足に動けないうちに他人を引き入れることはできない。いつ動けるようになるかというと、30歳までになんとか、なんて甘く考えているので35歳になっても動けない気がする。いや、正確にいうとこのあたりの人生設計もかなり綿密に立てているが、それも諸事情によりほとんど公開できない。35歳まではほかにやりたいことが立て続けにあるので、自分の会社になかなか手を付けられないんじゃないか。

とか思っていたら今後5年間で世界がさらに激変して、30歳までにKPIのほぼすべてを達成してしまってやることがなくなってしまうかもしれない。

未来がどうなるかは誰にも分からないが、とりあえず今できることとして、今抱えている思考をこの場に預けておく。モザイクのない文章はPDFにしてクラウドに保存してある。我ながら楽しみである。

 

1週間で簿記3級に受かった話

昨日、簿記3級のネット試験に合格しました。

 

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勉強時間はおよそ1週間、特に試験前の3日間に集中して勉強しました。せっかくなのでどの参考書にどんな感じで取り組んだのか記録に残しておこうと思います。

 

1,教科書をとりあえず一読してみる

まずは簿記のなんたるかをザっと理解しようと思って、古本屋で教科書みたいな本を買って読んでみました。

 

正直ここで丹念に読み込んでも実感がわかないので、あまり時間をかけないことが大事です。また一通りの内容が書いてあればなんでもいいと思うので図書館で借りるのもありです。実際には問題演習も含まれていましたが、ここでは便宜上「教科書」と呼ぶことにします。


2,YouTubeで借方・貸方とか仕訳とかの基本を勉強

帳簿には複式簿記といって左側に借方、右側に貸方を記入するのですが、最初はいまいち何が何だかさっぱり分かりません。「売上」はだいたい右側だなぁと思っていたら返品のときに左側に書かれていたり。。。

そしてこの基礎中の基礎みたいな説明が教科書にはなかなか書いていません。

簿記3級独学応援っ!【入門!初心者の人が一番最初に見る動画:仕訳がメッチャわかる!】全24回(基礎18回+じっくり復習6回) - YouTube

シンプルにYouTubeで「借方 貸方 とは」みたいに検索してみると、公認会計士とか税理士とかの偉い先生たちが動画で分かりやすく説明してくれています。いい時代ですねぇ。

正直この「貸方・借方」とか「仕訳」とかの概念を知れただけで人生が少し豊かになった気がします。(しませんか?)

 

3,とりあえず予想問題とか過去問とかをやってみる

簿記の第一歩を踏めたら、そのままの勢いで過去問を眺めてみましょう。ついでに解いてみましょう。

おそらく全然解けないと思いますが、構いません。目標のレベルを少しでも早く確認しておくことで学習計画が具体的になります。

 

なお僕が買ったのはこの問題集です。予備校としてはTACと大原が有名なようですが、TACの問題集は標準レベル、大原の問題集はやや難しめとのこと。ただしTACの問題集にはネット試験を自宅で模擬体験できるクーポンコードが付いていたのでこちらにしました。実際これは本番とまったく同じ操作環境でとても役に立ちます。

 

4,仕訳アプリで反復練習

ここまでのステップを踏むと分かると思いますが、簿記3級では仕訳をいかに速く正確にできるかが合否を分けます。その練習にうってつけなのが仕訳アプリ。

簿記3級 解説付き問題集 - 仕訳入門や学習法も充実 - Apps on Google Play

アプリによっては課金が求められることもありますが、これなら無料で仕訳ドリルをこなすことができます。(iPhoneの方はごめんなさい各自で探してください)

語学の勉強でもアプリは重宝しますが、簿記も同じですね。いい時代だ(2回目)。

 

5,細かいところを詰めていく

教科書をザっとしか読んでいないので確認できていませんでしたが、

「自分が出した小切手は当座預金、相手が出した小切手は現金」

「商品の仕入れや土地の購入の際にかかった費用も、仕入れや土地の額に含める」

などなど、細かいところを少しずつ覚える必要があります。このあたりはアプリで間違ったところの説明を読んだり、教科書の該当ページを読むことで少しずつ理解していきましょう。

 

6,予想問題に戻り、大問1を15分でほぼ満点が取れるようにする

仕訳さえ反射的にできるようになれば、あと3日程度で合格点に届きます。予想問題を解いてみて大問1が15分~20分でできるようになれば大したもの。大問2と大問3はチンプンカンプンかもしれませんが、これも仕訳ができれば意外とあっさり攻略できます。

 

7,大問2と大問3を攻略

大問3は出題パターンがほぼ決まっているので、最初は答えを見ながら「何をどうするのか」を理解します。特に財務諸表における「貸倒引当金」とか「減価償却累計額」とかが特殊な処理になってきますが、これも教科書などで一回確認すればあぁそうなのねと納得できると思います。

ここまでやれば合格ラインの70点台には乗っているのではないでしょうか?あとは時間が許す限り大問2をやりこむだけ。満点を取る必要はないので気楽にやりましょう。

 

8,最後に

と、まぁ偉そうなことを書いてきましたが、本番では大問2でまったくノーヒントの勘定締め切り問題が出題されてかなり苦戦しました。普通はいくつかの取引がすでに穴埋めされていて、それを使いながら埋めていくのですが。。。実力不足なのは認めます。

結果は70点以上で合格のところを71点で合格。結果の画面は試験が終わった5秒後くらいに表示されるのですが、一瞬ヒヤッとしました。(この記事の信憑性ガタ落ち)

最初から3級に受かっても落ちても2級を受けるつもりだったのですが、今度はもうちょっと入念に対策しないと痛い目にあいそうですね。頑張ります。

 

ではでは

宝物をさがしに

小学3年生のときに国語の課題で書いた小説を発掘したので、技術的な間違いや読んで意味が分からなかった部分を添削したものをここに供養しておきます。この課題というのは教科書に宝島の地図が描いてあって、それを参考にしながら小説を書くというものでしたが、僕だけ特別に締め切りを伸ばしてもらって夏休みの間に書ききった記憶があります。当時読んでいた「三国志」「ずっこけ三人組」「怪人二十面相」の影響がかなり濃く表れていますね。

 


 

 あるところに呂布元徳という少年と大葉鹿七子という少女がいた。呂布元徳は強暴で力ではだれにも勝てるが、頭は力とは違って全然役に立たないありさまだった。その証拠として、いままで力くらべをしたことが何度もある近所の人とはもちろん、力くらべの大会に出ても、一度も負けたことがない。そいでもって知恵くらべをしたらもうだめだ。勝つためというより負けるためだというようにあっさり負けてしまう。その話はもう終わりにして大葉鹿七子のことも話さないで、本題に入るとしよう。大葉鹿七子の説明をすると長くなるし、話さないほうがなんとなく面白いと思うから秘密にする。

 ある日、呂布元徳が、

「俺、どーしよっかなー、宝島の地図でも見つけて億万長者になって一生贅沢してもいいなー、こんな畑仕事にはもうあきちゃった。それにさー畑仕事なんかやめてさー、一気に会社の社長なんかになっちゃう方がずっと気が楽だべ。よーし、こうなった以上やるっきゃねーな・・・・・・・よーしこうなったらこの作戦でいくべあ」

といってリュックの中に懐中電灯、ステッキ、椅子、ヘルメットなどをぐちゃぐちゃのごっちゃごっちゃに詰めこんだ。そして家を猛ダッシュで飛び出した。でも想像した宝物はあまりにも多くてリュックに入りそうもなく、だれか他の人を連れていくことにした。そこで考えていると、大葉鹿七子が訪ねてきた。彼女が訪ねてきた理由は、散歩をしていたらたまたまここに来たということなのだそうだ。でも呂布元徳は大葉鹿七子を疑っていた。そのことをいち早く察した大葉鹿七子は、さっそく本題に入った。

「ねえねえ、呂布元徳君、もしかしてさー、宝物みたいなの欲しいんじゃない。人相にそう出ているからすぐに分かっちゃうよ。」

 実は、大葉鹿七子は、一瞬顔を見るだけで、その人が何を考えているかなどの個人情報が分かってしまう。見られる人が防ごうと思っても、その防ぐ形になるときにどうしても見られてしまうもんだから時々嫌がられる。でもそれはごく短い期間で、よほどのことをしないと嫌がられない。だから大葉鹿七子は、ずいぶんと信用されていることが分かる。その話は置いといて呂布元徳がいった。

「君が来てくれたから、宝物が手に入るぞ。やったー大金持ち、いえーい!」

いつの間にやら大葉鹿七子を連れて行こうという思いが強くなっていた。

「ねーねー、宝物欲しいべー?」

呂布元徳が聞くと、大葉鹿七子は

「なっなっ何その変な言い方」

「俺も欲しいよ。だからさー、一緒に行くべ」

「ふん、そんな変な所なんて誰がいくかってんだ。行きたかったら一人で行けば」

といって一枚の紙を残して、ヒラリと飛んでいった。呂布元徳は読もうとして紙をつかんだ。

「なになに、お前みたいな野郎の言うことなんかに従いたくはない。ただし1つだけ望みがある。金だ。金をくれたらいいぞ・・・・・そうだなー・・・どれぐらい出せばいいかって・・・驚くな。百両くらい出せばいいだってー-・・・・・どーしよー、俺の家には五十両しかない。だけど最近知り合った友人には、それくらいはあるはず」

呂布元徳はさっそく彼に電話をかけた。番号は適当だったが何とかつながった。そして彼の家に突進するなり、急いでこう言った。

「お、お、おい。か、か、金あるか。今すぐに必要なんだ。頼むよどうにか出してよ・・・」

「五百両やる。それでどうにかしろ」

バタン。

 そうして呂布元徳は懐をパンパンにして百両を持って、大葉鹿七子のところにすっ飛んでいった。

「おーい、約束通り百両だ。嘘だと思うなら自分で確かめろ」

 そして彼女は、しばらく口を開かなかったが、とうとう口を開いた。

「う、う、うわぁー」

そういって数メートルも吹っ飛んだ。なぜ吹っ飛んだかというと、呂布元徳が百両を持ってくるとは思っていなかったからだ。でもすぐに立ち上がって呂布元徳から百両を奪い取った。で、

「よ、よし。約束だから行ってやろう。ただし準備道具を持ってきてからな。じゃないと危ない」

といって家の奥に消えた。しばらくすると大葉鹿七子が奥から顔を出した。呂布元徳は、その間なにをしていたかというと、実は、どこに行くかをまだ決めていなかったから決めていた。そして、決め方が実に面白い。木の枝を使って決めたのだ。木の枝を倒し、その倒れた方向に行くことにしたのであった。実際にやったらマンホールの方を向いた。呂布元徳は小声でこういった。

「よし、ここから行くど。マンホールか、しょうがないな。木に頼るしかないか・・・マンホールから行ってやるかブツブツブツ」

そう言っていたところで大葉鹿七子が準備道具を取ってきたというわけだった。彼女は今まで起きた出来事を呂布元徳の心を読んで知った。木の枝で決めたことも、マンホールから行こうとしていることも、皆、丸見えだったのだ。

 話を変えるとここは地下水が走る下水道。なんかちょっと臭いが、宝物のためだと声をかけあって、やっと宝物のためだ以外の言葉が呂布元徳の口から出てきた。

「まだ宝物にありつけないのかよ。おっとっと、こんなところに紙が。って、紙ならしょうがないか」

といって紙を捨てた。でも大葉鹿七子は、その紙を拾うと

「どひゃー!」

とすっとんきょうな声を出した。呂布元徳が驚いて振り返ると、大葉鹿七子が懐中電灯で照らしている。見てみると、どうだろう、宝島の地図のようにしか見えないが・・・・しばらくの間二人は沈黙していたが、やがて呂布元徳が口を開いた。

「やったー、宝物、大金持ち、いえーい」

と、かなり嬉しいことが分かる。まあ、僕だって、宝物を手にしたらどんなに嬉しいことか。読者の皆さんだって、さぞかし嬉しいことだろう。でも大葉鹿七子は、嬉しくなかった。そんなに、どころではない。全然、ちっとも、まったく嬉しくなかった。宝島の地図は手に入れたが、宝物はまだ手に入れていないからだ。そして呂布元徳の横を通り抜けて、無言で前へ前へと進んでいった。

 しばらく懐中電灯で前を照らしながら歩いていくと、なぜか、誰が置いたのか、一艘の船が泊まっていた。そして大葉鹿七子が不思議そうにこういった。

「なんでこんなところに船が停泊しているんだ」

呂布元徳はありがたいと思ってこういった。

「まあまあ、この船に乗って宝島まで行けばいいべ」

と、これまたのん気に自分の意見を述べた。でも大葉鹿七子は、

「でもさー、もしも、もしもだよ、この船が盗まれた物だったらどうするの」

と難問をぶつけた。でも呂布元徳は、

「船が盗まれたというニュースは聞いたことがないよ。それにさ、この船以外でどうやって宝島まで行くつもり?泳ぐ?それとも橋でも作るってか。俺そんなの嫌だ」

といって船に乗り込んでしまった。呂布元徳の力説と、さっさと船に乗り込んでしまったことによって大葉鹿七子の心も変わった。船に乗り込み二人で漕ぎ始めた。始めはなかなか動かなかったが、そこをなんとか切り抜けて、しばらく行くと海らしきところに出た。ここは海だと思った大葉鹿七子は、鉄の釣り竿を取り出してのんびりと釣りを始めた。だが、なんといっても鉄の釣り竿だ。これを持ったら100mも走れないほどの重さだ。だが、海に沈めていると重さが軽くなるようで、諦めずに揺らしながら待っている。でも一方で、一人で漕いでいる呂布元徳は、たまらなく重い。いくらこれまで力比べの大会で全戦全勝していても、こういう弱音を吐いた。

「おい!お前も少しは手伝えよ。俺一人じゃ疲れるから。二人だったら俺の負担が半分になる」

しかし大葉鹿七子は、

「嫌ならやめれば―、こっちだって嫌だからやめたんだしー、それに今だったら波が高いから波に任せれば」

といって釣り竿に目をやった。すると釣り竿が動いた。魚は姿を現さずにどんどん釣り竿がしなる。とうとう折れてしまった。でも大葉鹿七子は、驚いただけで悲しみはしなかった。

 夜になった。もう二人は寝てしまった。だが船は、止まらずに何かに引き付けられているかのように進んでいった。

 朝になった。大葉鹿七子が見てみると、そこは海上ではなく島だった。そして、

「ここは、どこなのだろう」

といっていると呂布元徳が目を覚まし、

「やったー宝、宝、宝島だぜ」

といった。大葉鹿七子が

「いや、違う島じゃないの。だってあの宝島の地図は下水道で見つけたんでしょ・・・まあ行くか、こうやっているよりましさ」

と言っている間に、呂布元徳はもう歩き出していた。そして突然、大木に足をぶつけて転んだ。

「なんでこんなところに。それもこんな大木が倒れてまったく。誰がこんな木を切り倒したんだ。こんちくしょう会ったらぶん殴ってやる」

と大声で怒鳴った。そして大葉鹿七子の方へとスタスタ歩いて戻ってきた。相談の末、地図を見て作戦を練った。だが大葉鹿七子が作戦を練っている最中にこういった。

「ねえねえ、呂布元徳君。もしも、もしもだよ、この地図と、私たちがいるこの島、宝島じゃなかったらどうするの」 

でも呂布元徳はそんなことなんか無視した。そして一人で行ってしまった。慌てて後を追いかける大葉鹿七子。どんどん行ってしまう呂布元徳呂布元徳が大木を飛び越えると、大葉鹿七子もそれに続いて飛び越えた。だが、呂布元徳が急に足を止めたので危うく大葉鹿七子はぶつかりそうになった。その訳はすぐに分かった。そこに、特別天然記念物であるイリオモテヤマネコが巨大化したものがいたのだ。

「こ、これすごいよ。ま、マジですごいよ。だってさーこれ、国の特別天然記念物だよ。これを生きたまま市役所か動物園なんかに出せば出世できるぞ」

といって大葉鹿七子は縄をくくった。そして縄を投げた。すると、すぐに捕まった。

 それから呂布元徳が持ってきた梯子でイリオモテヤマネコによじ登って、あたりを地図と見比べた。そしたら驚いたことに下水道で見つけた地図と同じだったのだ。そこで地図を見て、次はライオンのいる方に向かって歩き出した。

 しばらく歩いているとライオンがいた。しかも寝ていない。立っている。そしてこっち側をじっと見ている。その姿が怖いのなんの、二人は悲鳴を上げて逃げた。そして、いったんそこに留まることにした。

 夜になって、大葉鹿七子が言った。

「そろそろ真夜中だろ。いくらライオンでも睡魔にはかなわなファー(大葉鹿七子があくびをした)いよ。襲うなら今だと思うよ。つまり夜襲ってことかな」

そうして抜き足差し足でライオンのところに歩いていった。ライオンは夜襲なんて夢の夢にも思っていない。準備不足で現在睡眠中のライオンだ。大葉鹿七子は①落ち着く②動けないようにする➂逃げるという順番で作戦を作った。そして呂布元徳にもこう言った。

「おい、呂布元徳。まず落ち着け。それからライオン退治だ。その次にダッシュで逃げるんだ」

しばらく二人は心を落ち着かせてから、素早く身構えをしてライオンに飛び掛かった。だが呂布元徳が叫んだ。

「うは、このライオンくせー」

でも大葉鹿七子は鼻栓をしていたので、臭いのことは分からない。

 ライオンは襲われて目を覚ましたが、呂布元徳が鼻を手でつまみながら戦うと、やっと勝負がついた。二人が離れたことには、ライオンの姿がライオンではなかった。皮膚はボロボロ、血はダラダラというひどい様子だった。二人はそして逃げ出した。次の強敵、イノシシまでも波に乗って退治しようと考えた大葉鹿七子はこう言った。

「おい呂布元徳、このまま強敵イノシシも退治してやろうか」

すると呂布元徳はこう張り切って言い返した。

「おう、俺の強さを見せつけるいいチャンスじゃねえか、賛成」

そうして二人は抜き足差し足でイノシシに忍び寄っていった。ここは真夜中の宝島。イノシシはぐっすり深い眠りに落ちている。そして猪突猛進といわれるイノシシを退治して宝島を平和にする。(このお話を作った年も亥年です)

 大葉鹿七子と呂布元徳は二手に分かれて行動しようと話し合っていた。まず呂布元徳が二本の折れた針金を取り出すと、あたりを回り始めた。しばらく歩いて

「おい、大葉鹿七子、今この針金が少し動いたよな」

「フン、そんな変な針金が少し動いたからって、別に驚くわけない。そんなの迷信に決まっている」

「なんだと、この俺様の針金を信じないって。まったく近頃の若者は、何考えているんじゃ」

そして大葉鹿七子と呂布元徳はそれぞれ違う道へと消えていった。

 大葉鹿七子はある峠に差し掛かっていた。その峠は霧で視界がなくなっていた。だが彼女は実に頭がいい。そんな霧だろうが何だろうがそういうちっぽけな障害物なんどなにするものぞとばかりに峠を登りに登った。その甲斐があってやっと尾根筋らしきところに出た。

 呂布元徳はというと今イノシシと戦っている真っ最中だ。寝ているイノシシに油断してしまっていきなり襲われたということだ。だが呂布元徳は、さすがに強い。たかがイノシシとは思わなかったが、互角だと思いながら戦った。

 そんなに呂布元徳が苦労しているとは知らず、大葉鹿七子は尾根筋らしき道をひたすら歩いた。しばらく歩いていると霧がだいぶ収まったように感じたが、気のせいかもしれない。

 呂布元徳は、願っていた。援軍が来ないと自分が危ない。だが大葉鹿七子は、呂布元徳を援助できる状況ではなかった。だって今峠の尾根筋にいるのだから。(これ以上細かい居場所は残念ながら分かりません。ご了承ください)

 だが大葉鹿七子は、頭がとても良い。この峠を越せば宝物を手にすることができるのだ・・・しばらく考えているうちに思い出した。

「そうだ、私は、いくつもの術が使えるんだったっけ。その中に天気を変える術もあったような気もするな・・・・そうだ、こういう術だったような・・・クハシノマチノクトシマレ・・・」

呪文を唱えるとどうでしょう、天気が変わる、晴れになる、霧がどんどん薄まる、視界が良くなる、ついに峠が見渡せるようになった。いきなり大葉鹿七子が走り出した。呂布元徳とイノシシがいまだに戦っているのが分かったのだ。そして大葉鹿七子が着いたら戦いは一変した。イノシシは呂布元徳と戦ってヘトヘトだったが、大葉鹿七子は全然戦っていないからすぐにイノシシが負けた。そしてそのイノシシを海に放り投げるとそこに二人は座った。

「ねえ、これからのためにどんな敵がいるのか偵察しに行かない?」

呂布元徳は喜んで言った。

「行くべ行くべ偵察しに行くべ・・・待てよ、地図にどんな障害物があるか書いてなかったっけ」

「書いてあるよ・・・ここにほら」

すると呂布元徳は別に行かなくていいと思って言った。

「なーんだ、この地図に書いてあったのか。じゃ行かなくていいじゃん。そんならここでのんびりしていつか攻撃して撃破すればいいことじゃん」

とすごくのん気に言った。だが彼は大葉鹿七子と一緒に偵察しに行くことになった。理由は、大葉鹿七子のこの言葉だった。

「トシクハトクママクハマチクハマクマ」

これは呪文だった。それも途中までで人を操る呪文だった。そのまま次の敵である巨大なカタツムリのところまで呂布元徳を連れていき、操るのをやめた。そして二人でカタツムリに飛び掛かった。そのカタツムリは幸いにも眠っていたので抵抗は全然されなかった。おかげで簡単に退治できた。

「よし、じゃあ、お経を上げるか。・・・・・・・・・・じゃあお経を上げたから次行くか、ちょっと待てよ、あと何個障害物があるんだ、一、二、三、三個かーこりゃすぐに攻撃したほうがいいぞ」

といって近くの洞窟に向かって走り出した。そしてしばらくして洞窟から出てきた。トイレを済ませたついでに蛇を退治したのだ。呂布元徳

「おい、何してた。俺の考えだとなーすぐに次の敵も攻撃しちまったほうがいいんじゃないか」

というと、大葉鹿七子が言った。

「そうだね、君の言う通りだね、すぐに攻撃するか」

二人はずいぶん走った。すると、ぐおーというすごい音が聞こえた。見ると一匹の虎が走ってきていた。それを見た大葉鹿七子はニヤリと笑った。笑ったのが早いか二人は虎に飛び乗った。すると虎に気付いたワニが突っ込んできた。それに応戦した虎から二人は飛び降りると、ワニと虎の戦いをしばらく見物して、最後に生き残った虎を二人で仕留めた。そしてついにワニの皮と虎の皮という宝物を手にした。二人はその宝物を手に宝島を去った。それからというもの二人は一生贅沢して暮らしたとさ。(完)

 


 

蛇足になりますが、最後にちょっと解説とか感想を書いておきます。

まず我ながらすげえなぁと思った部分は、登場人物の作りこみと、変化が激しいシーンをきちんと短文で表現しているところ。登場人物に関しては三国志呂布とずっこけ三人組のハカセを念頭に置いていますが、このキャラクターがこんな状況に陥ったらどんな行動をするかなという視点で考えられているのがすごい。それから表現についても、「やったー宝、宝、宝島だぜ」「う、う、うわぁー」みたいな無邪気なセリフはちょっと見習いたいところ。

それから小学生なだけあって展開がまったく読めず、逆にそれが楽しい。いちおう小説のルールとして「拳銃が登場したならそれは発砲されなければならない」みたいなものがあって、無駄な小道具とかシーンとかは一切省くべしってなってるんだけど、それを度外視して自由に書いているのがいい。

ラストだって大人なら「宝物はモノではなく、ここまで一緒に戦ってくれた友人だった」「宝島から出ていこうとしたら船がなくなっていて、新しく誰かをおびきよせるために地図を書いて海に流した」「宝物だと思ってワニの毛皮を持ちだしたらワシントン条約に引っかかった」とかいろいろ構成を考えてしまうものだけど、そういった伏線回収とかどんでん返しとかを狙わず、単純にめでたしめでたしで終われるのが小学生の優雅さなんでしょう。

 

【卒業論文】時系列衛星画像を用いた森林面積推移の解析 ー中朝国境の白頭山周辺を事例としてー

京大に提出した卒業論文ですが、著作権は学生にあるようなのでこちらで全文を供養しておきます。なお提出したものは要約を末尾に付しているのですが、ここでは分かりやすいように最初に記載しています。

 

論文要約

 本稿の目的は、国際社会から隔絶された北朝鮮の農村の実態を明らかにすることである。この目的を達成するため、北朝鮮両江道と中国吉林省の国境地帯に位置する白頭山について、1985年から2020年までの35年間のLandsat衛星画像をQGIS3.16のSCPで解析した。より具体的には森林をForest、建物、農地、耕作放棄地、荒地、道路をNon-Forestとラベル付けし、教師あり学習の最尤法によって分類した。この解析により北朝鮮側では年平均2,339haの森林減少が、中国側では年平均2,553haの森林増加が確認された。文献および統計調査により、北朝鮮側の農村拡大、中国側の人口減少と森林保護政策、および北朝鮮から中国への木材の輸出が両国の森林面積の変化を説明する主な要因であることが示唆された。

キーワード:時系列衛星画像、QGIS白頭山、長白山、森林モニタリング

 

第1章 はじめに

1-1 問題の背景

 筆者は2019年2月15日から2月19日までの期間、YPT(Young Pioneer Tours)社が主催する北朝鮮ツアーに参加した。これは中国との国境である丹東・新義州を出発して鉄道で平壌まで移動、翌日に平壌市内の各所を巡り、その翌日に韓国との軍事境界線まで往復、その翌日に中国に出国するという3泊4日のツアーであった。そこで見聞きした北朝鮮の内情、それもしばしば報道される首都平壌の様子や政治指導者の動静などではなく、鉄道の車窓越しに見えた農村の家屋や農地、そこを行き交う一般市民に対して強い関心を抱き、卒業論文の題材として北朝鮮を選ぶに至った。


 いうまでもなく北朝鮮は外国人の出入国や国内での活動が大きく制限される国家である。加えて同国の公表する統計は国威発揚の側面が強く、発表された翌年や翌々年に照合してみると過去のデータが過少修正されていることも珍しくないなど、学術的研究に用いるためには信憑性や情報量に欠ける。FAOやWFPなどいくつかの国際機関が定期的に国内を視察してレポートを公開している。しかし北朝鮮政府は援助増額を企図して貧困が厳しい地域のみの視察を許可する一方、他方では国としての体面を保つことを動機として生活水準の高い地域のみを選定することもあるなど、国際機関のレポートですら情報に偏りが疑われる。このような事情によって北朝鮮に関する文献は周辺国と比較すると極めて少なく、あったとしてもその多くは国家単位での政治、経済、軍事について記述されたものである。農村の人々の暮らしや、それを取り巻く環境の変化、国境を隣接する中国との貿易については、日本語だけでなく英語ですら十分な情報が得られない。しかしそんな北朝鮮においても、農村では人々が耕作をし、森林を開拓し、自然資源の利用や交易によって生活をしているのである。

1-2 本稿の課題

 そこで本稿では、数十年前から継続的に運用されているLandsat衛星の画像と、近年新たに登場した高度な専門知識を必要としないQGISというソフトウェアを用いることで、上記のように隔絶された北朝鮮の農村の実態を明らかにすることを試みた。すなわち衛星画像を一次資料として用いることでどこまで詳細な研究ができるか、および北朝鮮北部の農村・森林がどのような状態にあるかを明らかにすることが本稿の目的である。またその結果として、農村の暮らしが中央政府や国際外交の影響をどれほど受けているのかに関しても考察を加える。


 本稿の対象エリアとしては北朝鮮両江道と中国吉林省の国境地帯に位置する白頭山とその周辺領域を選定した。これは国境付近であれば民族・文化や地理的条件が連続しているが、政治制度が不連続であるため、検出された森林被覆率などの違いを国家の違いに帰属することができるからである。

 

 北朝鮮の国境のなかでも白頭山を選定した理由は以下の通りである。まず北朝鮮と韓国の軍事境界線付近は南北2kmにわたって立ち入り禁止エリアとなっており、居住する人々の連続性が見られないこと。また北朝鮮と中国との国境地帯のうち、新義州・丹東付近は経済特区に指定されており条件が特殊であること。そして白頭山から北東に流れる豆満江下流域では衛星画像に中国、北朝鮮、ロシアの3ヶ国が含まれ、さらに日本海も含まれるため解析が複雑になること。その一方で白頭山付近であれば衛星画像が単一のエリアに収まり、日本海も含まれない。よって筆者が実際に訪れた地域とは異なるが、本稿では白頭山周辺を事例として論をすすめていく。

 

 なお白頭山朝鮮語「백두산」に基づく日本語名であり、中国語では「长白山」ないし「長白山」と表記される。一般的な英語表記としてはChanbai Mountainも使われるが、どちらかというとPaektu Mountainの方が多い。そのため本稿では白頭山に表記を統一する。

 

第2章 先行研究

 本研究に関連が深い先行研究として、1972年と1988年のLandsat画像から白頭山の周辺(967,847ha)をForestとNon-Forestに分類したZhengら(1997)の研究がある。彼らによるとこのエリアの森林被覆率は1972年9月に84.4%、1988年10月に74.5%だったという。彼らは森林被覆率の変化が白頭山周辺の保護区内ではなくその外側で見られ、その原因を標高が低いエリアでの木材の切り出しに求めた。1972年はLandsatプロジェクトが開始した直後のものでその当時は先進的な研究といえるが、しかしやはりZhengら(1997)で用いられたデータと解析手法は古く、比較も2年分のみと、森林被覆率の正確性についてはやや疑問が残る。また9月と10月は落葉樹の多いこのエリアで落葉と紅葉の時期であり、森林被覆率が過少に評価された可能性がある。また使われた衛星画像のうち4分の3の面積が中国であり、さらに中国と北朝鮮で切り分けて比較しているわけではないことにも注意を要する。


 これらの課題を克服したのがTaoら(2017)による研究である。すなわち1977年から2015年にかけて白頭山周辺のLandsat衛星画像を解析することにより、15,700km²あった森林面積が14,800km²へと5.78%減少したことを突き止めた。彼らはLandsat衛星画像の画像認識だけでなく複数回の現地調査も並行して実施しており、その調査結果として森林減少の主な原因が木材の伐採、農村と都市部の拡大、農地の拡大、そして度重なる台風による被害であると結論付けた。彼らは中国と北朝鮮での比較も行っているが、しかし面積比がやはり約3:1となっており、かつ北朝鮮側は標高が高いエリアのみが含まれている。また森林減少の要因について、それぞれがどの程度寄与しているか定量的な分析を行っているわけでもない。


 同様の研究としては、白頭山の山頂を源流として北東に流れる豆満江の流域について、Kangら(2018)が衛星画像の画像認識によって土地利用の変化とその要因を分析した。彼らによるとこの流域では森林面積の減少が見られ、特に1991年から2000年の北朝鮮においてその傾向が顕著であった。その要因として、流域全体で森林が切り開かれ、耕地として利用されたことが最も大きいとしている。

 

表2-1 豆満江流域における森林面積の変化

[ha/年]

1991-2000

2000-2010

2010-2016

中国

-1500

+2818

-329

北朝鮮

-4440

-1282

-2586

出所)Kangらの研究(2018)をもとに筆者作成

 

 次に2005年と2007年の中国側の現地調査と衛星画像の解析によって、白頭山周辺におけるバイオマス量と森林の樹種を推定したChiら(2017)の研究がある。彼らによると、同地域の主な植生はKorean pine (Pinus koraiensis) チョウセンゴヨウ、Dahurian larch (Larixg melinii) グイマツ、Manchurian fir (Abies nephrolepis) チョウセンモミ、Amur linden (Tilia amurensis) アムールリンデン、Manchurian ash (Fraxinus mandshurica) ヤチダモ、Mongolian oak (Quercus mongolica) モンゴリナラ、Maple (Acer mono) イタヤカエデ、Erman’s birch (Betula ermanii) ダケカンバである。この樹種の特定結果についてはShao(2011)、Shaoら(2011)、Zhouら(2011)の結果とも合致する。


 また北朝鮮の全国的な国立公園制度の調査と衛星画像解析を行ったMcCarthyら(2021)によると、白頭山周辺では2000年以降に森林面積の減少と細分化による生態系の損失が認められた。しかしそれら森林減少の要因については政府の対応の不備としか言及されておらず、結論としても国際的な生態系保護の協力が必要と述べるにとどまっている。その一方で、Wangら(2016)によると中国側では“the Natural Forest Resources Protection Project”すなわち国立公園に関する森林保護政策の導入、および長期的な平均気温の上昇によって、森林面積の回復や生態系指数の改善が見られたという。


 同地域の気温と植生の関係について、Yingら(2010)は白頭山周辺の森林面積の季節変化および経年変化を調べた。彼らによると2000年代にこの地域では気温の上昇トレンドが見られ、森林面積の増減要因としては降水量より気温のほうが大きく寄与すること、また春と秋は気温と森林面積に正の相関があり、夏は負の相関があることが確認された。


 総じて先行研究としては、白頭山周辺の森林資源や生態系に焦点を当てたものが多い。また森林面積の変化ないし減少の要因を気候変動に求め、国際的・包括的な枠組みで保護していくべきとの提言で結ばれているものも少なくなかった。上に挙げたような北朝鮮における農地拡大と木材供出が森林減少の原因とする研究もあるが、北朝鮮の統計が得られないこと、さらに中国の公式統計も情報量に限界があることにより、定量的に森林減少の要因を分析した研究は発見できなかった。加えて衛星画像の解析はそれぞれが独自に開発したプログラムで実行されており、2014年に公開されたQGISのSCP(Semi-Automatic Classification Plugin)などのオープンソースはあまり活用されていない。そこで本稿では長期間のLandsat衛星画像をQGISのSCPで解析することに加え、北朝鮮側と中国側を同程度の面積に切り分けて比較し、さらに文献や中国側の政府統計を調査することによって、森林面積の増減の要因が気候変動ではなく北朝鮮における農地拡大、および中国における人口減少と森林保護政策であることを明らかにしていく。

 

第3章 衛星画像解析にみる森林面積の変化

 以下で述べる衛星画像解析の手法は、SCPの開発者であるCongedo(2021)による操作マニュアル、および同手法によりスリランカの森林火災を解析したSandamaliとChathuranga(2021)の研究、また同手法によりブルキナファソの土地利用の変化を解析したLerouxら(2018)の研究を参考にした。

3-1 データ取得

 衛星画像のデータはUSGS(アメリカ地質調査所)のホームページであるEarth Explorerから取得した。対象エリアは同ホームページの表記によるとPath:116、Row:031の画像であり、下図のように北緯42°48'から北緯40°40'、東経126°36'から東経129°24'の範囲に収まっている。この地域の標高は410mから2,740mまで、勾配は0度から73度までの範囲であり、年間平均気温は-7℃から3℃、年間平均降水量は700mmから1,400mmの間である(Zhengら,1997)。なお下図において、緑色の四角形が衛星画像の取得エリア、赤色の三角形が白頭山頂上である。 

 

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図3-1-1 対象エリア
出所)Earth Explorer, 2021

 本研究で使用した衛星画像はLandsat 4-5号のTM(Thematic Mapper)、Landsat 7号のETM+(Enhanced Thematic Mapper, Plus)、およびLandsat 8号のOLI(Operational Land Imager)による。

 

 検索条件としては、FAOとWFP(2019)の合同視察団のレポートを参考に、同国で農繁期とされる6月初旬から8月下旬までの期間で、雲量が最大で2%のものを最優先とした。これにより森林面積の減少が認められたとき、その原因が農地の拡大なのか、それとも気候変動などによる森林の消失なのかを目視で判別できるようになる。また逆に森林面積の増加が見られたときには耕作放棄とみなすことができる。
 

 しかしすべての年について条件に合致するデータが得られたわけではなく、その場合には5月か9月で雲量が5%以下のものを用いた。これにより3年を超える空白期間が生まれないようにした。これらの画像の解像度はすべて30mである。1985年から2020年までの36年分についてBand1, Band2, Band3, Band4からRGBに相当するもの(衛星画像によって異なる)を選択し、加えてメタデータをダウンロードした。合計の容量は12.6GBであった。

 

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図3-1-2 北朝鮮における農業カレンダー
出所)FAO・WFP, 2019

 

表3-1-1 使用した衛星画像の一覧

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出所)筆者作成

3-2 画像処理

 ダウンロードした画像をQGISで解析した。バージョンは執筆時点で最新版3.22 Białowieżaが公開されているが、今回は長期リポジトリの3.16 Hannoverで解析を行った。開発環境はエディションWindows 10 Pro、プロセッサIntel(R) Core(TM) i7-10710U CPU @ 1.10GHz 1.61 GHz、実装RAM 16.0 GB (15.8 GB 使用可能)であり、一連の解析作業の前にPCの初期化を行った。
 

 まずRGBに相当するBandを選択してTrue Colourで表示し、雲が含まれている年についてはプラグインクラウドマスキングで除去した。次にNon-Forest; 建物、農地、放棄地、荒地、道路、Forest; 森林として2つのクラスに分類し、Non-Forestについては10-15地点、Forestについては4-5地点を継続的に選定してトレーニングデータに入力した。下図において、黒い三角形が森林(この年は北東部が雲で隠れているため4地点となっている)、赤線で囲まれた範囲が市街地および農村である。また青で塗られた部分はクラウドマスキングによって除去された雲の領域である。

 

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図3-2-1 選定ポイントおよびクラウドマスキング
出所)QGIS3.16を用いて筆者作成

 

 衛星画像の面積は年によってわずかに違いがあるが、おおよそ34,225km²であった。このうち白頭山の山頂付近が画像の20%を占めていたが、天池とその周辺の積雪部が常にNon-Forestとして検出されてしまうため除外した。その後北朝鮮側と中国側をROI(Region of Interest)機能により切り分けた。これにより北朝鮮側の面積は15,377km²、中国側の面積は12,336km²になった。割合に換算するとそれぞれ55.5%と44.5%であり、およそ半々といえる。


 それぞれの画像データについて最尤法(maximum likelihood)により分類を実行し、classification reportから各クラスの面積と割合を記録した。解析方法に主観的な判断を含むため無作為に選んだ衛星画像について計3回同様の手法で再試行したところ、森林被覆率の誤差は0.0015%程度であった。ただし雲量が5%の年が含まれており、さらに雲域がどちらかの国に偏っている場合は北朝鮮側と中国側で切り分けたために雲量の割合が増加した。そのため森林被覆率の精度の検証まではできなかった。

3-3 森林被覆率の変化

 以上の画像処理に基づき、
(Forest)/(Forest + Non-Forest)
(Non-Forest)/(Forest + Non-Forest)
という計算式により、雲がないものと仮定したときのForestとNon-Forestの割合を算出した。その結果が以下の図である。

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図3-3-1 白頭山周辺地域における森林被覆率の推移
出所)筆者作成

 

 線形回帰式は北朝鮮側の森林被覆率が
Fd= 0.7918*** - 0.1521*trend
ただしR² = 0.2487、N=17、切片についてのt値が54.5994、95%信頼区間が[76.0875, 82.2695]、トレンドについてのt値が-2.2286、95%信頼区間が[-0.2976, -0.0066]であった。

 また中国側の森林被覆率が
Fc = 0.8042*** + 0.2070**trend
ただしR² = 0.4048、N=17、切片についてのt値が58.411、95%信頼区間が[77.4814, 83.3503]、トレンドについてのt値が3.19379、95%信頼区間が[0.06885, 0.34513]であった。ただしtrendは計測年から1985を引いたもの(trend=year-1985)であり、***、**、*はそれぞれ0.1%、1%、5%水準で有意であることを意味する。


 この回帰式により、北朝鮮と中国では1985年時点で森林被覆率に大きな差はないが、北朝鮮側では35年間で5.324%すなわち平均して年率0.152%の森林減少が確認され、一方の中国側では35年間で7.245%すなわち平均して年率0.207%の森林増加が確認された。北朝鮮側の面積は15,377km²であるから年平均2,339haの森林減少、中国側の面積は12,336km²であるから年平均2,553haの森林増加がそれぞれ起きている計算になる。


 このように北朝鮮と中国の森林面積について対照的な長期トレンドが判明したが、たとえば北朝鮮で1990年代に起きた大飢饉による影響など、短期的な社会的イベントが森林に与える影響までは検出できなかった。これはつまり経済制裁や天災などで住民が大規模な森林伐採をしていたとしても、この手法だけではすぐに捕捉できないことを意味する。

3-4 森林被覆の空間的動態

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図3-4-1 白頭山周辺地域における土地利用の変化
出所)QGIS3.16を用いて筆者作成。画像内の黒線は筆者が描画した国境。

 

 前項ではエリア全体の統計的な森林被覆率の推移を把握したので、次にどの地点で土地利用が変化したのかを解析していく。QGIS3.16のPost Processing/Land Cover Change機能により1985年と2020年のForest AreaとNon-Forest Areaを比較し、継続してForestだったエリアを緑、継続してNon-Forestだったエリアを赤、ForestからNon-Forestに変化したエリアを黄、Non-ForestからForestに変化したエリアを青で塗り分けた。


 その結果、まず北朝鮮側の恵山市や延社邑といった市街地や農村の中心部が赤いエリアとして検出されており、35年間にわたって人々が継続的に居住・生活してきたことが確認された。さらにその恵山市と延社邑の周縁部、白頭山の東部山麓、および鴨緑江沿いの金亨稷郡付近などが黄色いエリアとして検出されている。それぞれの解釈として、まず恵山市と延社邑では人口の増加と人為的な活動がより山奥へと拡大したことが要因と思われる。なお恵山市に関して、鴨緑江を越えた中国側の範囲にまでは市街地が拡大していないことも同時に確認できた。それ以外の地域についてそれぞれ衛星画像を拡大して確認したところ、白頭山の東部山麓では新しい集合住宅がいくつか確認でき、集団での大規模な農村移住が起きたことが示唆された。鴨緑江沿いの金亨稷郡付近では農村の人口が増加したことに加え、中国で森林資源の伐採が規制されたことで北朝鮮側の森林伐採量が増えていることが推測された。


 次に中国側について、抚松鎮、東崗鎮といった市街地や農村の中心部は継続して赤いエリアになっており、北朝鮮側と同様に人々が継続的に居住してきたことが確認された。また白頭山山麓の大部分は継続して緑色のエリアとなっており、保護地区として開発が抑制された成果と見ることができる。北朝鮮側と異なり中国側では黄色いエリアがあまり見られず、今回衛星画像で解析した範囲内において農村が拡大していないことが示唆された。その一方で青いエリアが市街地周辺に見られるなど、人口減少と農村縮小が起きている可能性がある。


 さらに両国ともに青いエリアが市街地から離れた山奥において断片的に見られるが、これは1980年代までに森林を開拓したものの条件が不利になったために放棄された箇所、もしくは高齢化や出稼ぎなどの個人的な理由で離農・移住したことによる耕作放棄地ではないかと思われる。


 以上の画像解析および動態解析により示唆された内容について、以下ではさらに文献・統計調査によって裏付けながら更に検証していく。

 

第4章 文献・統計による画像解析結果の検証

4-1 北朝鮮側の農業活動による森林の過剰利用

 IsozakiとSawada(2017)によると、2014年から「圃田担当責任制」が本格的に導入された。これは全国の協同農場で少人数(1~5人)のグループが田畑での作業を担当し、労働時間とその質に応じて現物を受け取る制度である。生産された農産物は、農薬、肥料、農機具、土地など国家資産の使用料の納付分と農民への食糧分をまず確保したのち、残った分すべてを国家が買い上げ、それで得た現金を農民に分配する。それまで大人数(20人程度)の集団農業および一定量の配給だったものが、少人数での農業なおかつ余剰食糧が農民に配分されるようになったことで耕作意欲が向上したという。


 またIto(2017)は、北朝鮮では水稲やトウモロコシの苗床の骨組み・横木・防風柵として大量の木や茅や蓬が必要になること、さらに許容された私有農園のほかに、ソトジ(小土地や焼土地という漢字が充てられる)という遊休地や山間地などを開拓した違法な耕作地が広く認められることを指摘している。特に今回対象エリアとした咸鏡道では火田と呼ばれる焼畑耕作も行われ、森林減少の要因となっているという。農民の農地開拓だけでなく、都市住民の間でも石炭などの燃料の支給が滞ったことから林野での違法伐採が行われ、その跡地を近くの協同農場が畑として開墾することもある。2009年に「小土地をなくすことに対する金正日の方針」が出され、回収された小土地に苗木を植樹する作業が計画されたが、実態としては依然として違法な私用地が存在している。


 このように北朝鮮では農民や都市住民が森林資源を過剰に利用しており、適切に管理がなされないまま森林面積が減少していることが文献からも裏付けられた。


 さらに具体的な白頭山周辺の事例を調べるため、複数の脱北者支援団体に連絡を取ってアンケートないしインタビューによる裏付け調査の実施を試みた。すなわち農家や政府関係者であれば現地の農業や森林利用についてナラティブな情報が得られると考えたためである。しかしこれに関しては新型コロナウイルスの流行により各団体ともに活動を制限・休止しているようで協力が得られなかった。加えて平常時であれば中国側に入国して現地調査をすることも可能であろうが、それも叶わなかった。そのため補完情報として、以下の項では中国側の統計を利用することで森林面積の増減の理由を探っていく。

4-2 中国側の人口流出による森林面積の増加

表4-2-1 吉林省における都市部への人口集中

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出所)吉林省統計局(2021)をもとに筆者作成
1)地名の中国語表記は日本語表記に改めた。
2)長白山管委会は2006年に新設されたものだが、2010年のデータについても記載がなかった。

 

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図4-2-1 吉林省における都市人口、農村人口、および都市化率の推移
出所)吉林省統計局(2021)をもとに筆者作成

 

 中国側では、吉林省統計局の人口統計によると、人口比率はここ10年間で長春市への集中が見られ、農村人口は1990年をピークに減少している。都市化率は1953年から継続して増加している。総人口は1982年から現在に至るまでほぼ横ばいといえる。これは延辺朝鮮族自治州から韓国や中国の大都市に人口が流出しているという文献の記述(Kasetani, 2002)とも合致しており、中国側で森林面積が増加しているという解析結果とも整合的である。


 また人民日報(2021)によると、一人っ子政策に加えて東北三省では男性人口の流出が見られ、2020年までの10年間で1100万人もの人口減少が起きたという。この要因として、Kasetaniが2002年に指摘したように、改革開放により朝鮮族が中国の大都市に出稼ぎしやすくなったこと、また中韓国交樹立の翌年である1993年から、朝鮮族女性と韓国男性の国際結婚が急増したことが挙げられる。

 

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図4-2-2 延辺朝鮮族自治州安図県の人口推移
出所)安図県統計局(2021)をもとに筆者作成

 

 吉林省全体だけでなく、延辺朝鮮族自治州の南部に位置する安図県でも人口減少が見られる。同県では1964年以降人口増加率が低下しつづけ、2000年をピークとして人口減少に転じた。隣の白山市は2006年1月に行政単位の統廃合があったため長期的な統計を利用できないが、上記のように吉林省では都市部への人口集中が起きており、2006年に新設された长白山保护开发区管理委员会(長白山保護開発管理委員会)の管内でも人口減少が起きているものと見られる。

4-3 中国側の退耕還林政策による森林面積の増加

 これら人口減少に加えて、中国で2003年から始まった退耕還林政策に代表される植林政策も大きな影響を及ぼしている(Cheng, 2018; Oniki et al., 2007)。退耕還林政策は主に黄河や長江の上流域を対象として行われたものだが、吉林省林業発展第11次5カ年計画(2006年-2010年)や吉林省13次5カ年計画(2016年-2020年)では「荒廃地・砂漠化地域における植林・植草」「森林被覆率、森林管理保護実施面積」などについて数値目標が示され、またその援助としてJICA主導の円借款プロジェクトも実施された(Nishino, 2019)。ただしJICAの吉林省松花江流域生態環境整備事業報告書では対象エリアが「吉林省」とされており、具体的にどこに植林を行ったのかは不明である。

4-4 北朝鮮側の木材輸出による森林面積の減少

 2000年ごろに中国と北朝鮮の国境をチャーターしたタクシーで横断したBe(2007)の記述によると、中国東北部で森林保護の規制が強まったことにより、対岸の恵山から丸太がトラックに山積みされて輸出されていたという。さらにこの輸出は中国の公安警察北朝鮮の政府関係者が関わった、いわば公然の密輸だという。


 この点に関して中国吉林省統計局のホームページから定量的なデータの収集を試みた。2005年以前の統計は入手できず、また2009年から2013年までは輸入材の内訳が公開されていなかった。2006年から2008年は単位がm³であり、2014年以降は単位がtonであるが、この地域の植生の多くが針葉樹であることから、その密度を0.5 ton/m³としてm³に換算した。なおこの輸入元の国の内訳は公開されていなかったが、木材を空輸することはあまり考えられず、ロシアとの国境取引も限定的であるため、すべて北朝鮮からの輸入とみなした。なお同じホームページにおいて輸出品目の内訳によると中国から北朝鮮への逆方向の木材輸出は確認されなかった。

 

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図4-4-1 北朝鮮から中国吉林省への木材輸出量の推移
出所)吉林省統計局ホームページ(2021)をもとに筆者作成
1)2014年から2019年は単位をtonからm³に換算した。

 

 次にこの量の木材を伐採した場合にどれほどの面積になるか算出するため、ここでは吉林省の林齢別面積と林齢別蓄積量のデータ(Chen, 2005)を使用した。この報告をもとに計算すると、立木密度はそれぞれ幼齢林で33.1m³/ha、中齢林で103.8m³/ha、近熟林で137.3m³/ha、成・過熟林で186.4m³/haになる。また林齢別面積と林齢別蓄積量ともに中齢林が4割以上を占めていることから、ここでは輸入元である北朝鮮北部の立木密度を100m³/haと仮定する。


 上記の仮定に基づく推計によると、上記の図を森林面積として再解釈すると、輸入元である北朝鮮では毎年少なくとも1,000ha、多い年で3,000haに及ぶ面積の森林伐採が起きていることが判明した。本稿第3章で衛星画像により解析したエリアは中国吉林省北朝鮮が接する部分のうち3分の1程度であり、貿易により伐採される森林はほかのエリアも含んでいる。しかし北朝鮮側で年平均2,339haの森林減少と中国側で年平均2,553haの森林増加が起きているとする推定について、およそ半分程度の要因が北朝鮮から中国への木材輸出であると思われる。

 

第5章 結論

5-1 本稿の貢献

 統計の乏しい北朝鮮について、衛星画像を一次資料としてかなり多くの情報を取り出すことができた。また先行研究と比べてより新しいデータを用いたというだけでなく、新規の手法としてQGISというオープンソースを用いたこと、北朝鮮側と中国側をおよそ同じ面積に切り分けて比較したこと、さらに統計や文献により解析結果を検証したことが、先行研究では行われていなかったが本稿によって達成された点である。その結果として単年度の社会的イベントの捕捉まではできなかったが、検証可能な方法で長期的な森林面積の増減が確認できたことは大きな貢献である。


 先行研究のなかに気候変動によって白頭山周辺の森林が減少しているとする主張が何点かあったが、本稿により北朝鮮側と中国側で対照的な森林面積の増減トレンドが確認され、気候変動など外的な要因ではなく、現地の人々の行為によって森林面積が変化していることが判明した。この結果はTaoら(2017)やKangら(2018)の主張を異なる手法によって支持するものである。

5-2 結論

 Landsat衛星画像の時系列解析により、北朝鮮と中国では1985年時点で森林被覆率に大きな差はないが、それ以降の35年間に北朝鮮側では年平均2,339haの森林減少が、それと対照的に中国側では年平均2,553haの森林増加が起きたことが確認された。また動態分析により、北朝鮮側では恵山市と延社邑の近郊、白頭山の東部山麓鴨緑江沿いの金亨稷郡付近などで人口の増加、大規模な農村移住、農業活動の山間部への拡大、および森林伐採面積の増加が確認された。一方で中国側では白頭山山麓の大部分が保護地区に指定されたことで開発が抑制されたこと、および抚松鎮や東崗鎮といった市街地や農村において人口減少と農村縮小が起きたことが確認された。


 次に中国吉林省の統計などを活用し、これらの要因がそれぞれ森林面積の変化に何割ほど寄与しているか調査した。それにより中朝貿易によって毎年少なくとも1,000ha、多い年で3,000haに及ぶ面積の森林伐採が起きていることが判明し、今回衛星画像で解析したエリアが吉林省北朝鮮の国境のうち3分の1程度であることから、およそ半分程度の原因が木材輸出であることが示唆された。

5-3 残された課題

 なお、本稿について以下のような残された課題が挙げられる。まず衛星画像データおよびQGIS解析手法の限界として、1)雲の含まれない画像を用意できず、誤差の検定もできなかった。2)9月下旬の画像を利用した年では紅葉・落葉によって森林が荒地などと判定された可能性がある。3)SCPが利用可能になったのが2014年であり、手法としてまだ確立したとはいえない、などの点が挙げられる。


 ただし2018年からはLandsat衛星画像よりさらに解像度の高いSentinel衛星画像が利用可能になっており、今後同様の手法による研究はさらに精度が向上することが期待される。


 また北朝鮮に関する文献や統計が乏しかったため、複数の脱北者支援団体に連絡を取ってアンケートないしインタビューによる裏付け調査を企画したが、新型コロナウイルスの流行により各団体ともに活動を制限・休止しているようで協力が得られなかった。加えて中国側に入国して現地調査をすることも叶わなかった。それを補填する材料として中国側の人口統計や貿易統計を用いたが、行政単位は衛星画像で解析したエリアと枠が異なるため、満足のいくような論拠にはならなかった。

 

Summary in English

This paper aims to reveal the reality of rural DPRK, a country isolated from the international community. To achieve this objective, 35 years of Landsat satellite imagery from 1985 to 2020 were analysed by QGIS 3.16 SCP for Paektu Mountain, located in the border region between Ryanggang Province, DPRK and Jilin Province, China. More specifically, forests were labelled as Forest, and buildings, farmland, abandoned land, wasteland and roads were labelled as Non-Forest. These were classified using the maximum likelihood method of supervised learning. The analysis showed deforestation of 2,339 ha per year on the DPRK side, while an increase of the forest area of 2,553 ha per year on the Chinese side. Literature and statistics indicate that rural expansion on the DPRK side, population decline and forest protection policies on the Chinese side, and timber exports from the DPRK to China are the main factors of the forest coverage changes in this area.

Keywords: time-series satellite imagery, QGIS, Paektu Mountain, Changbai Mountain, forest monitoring.

 

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ヤマダイスキーの旅日記 管理人プロフィール

ヤマダイスキーの旅日記をご覧いただきありがとうございます、管理人のヤマダイスキーです。いろいろ手広くやっていて「お前何者やねん」という声をたまに頂くので、ここで簡単ですが自己紹介をさせていただきます。

最終更新:2022/9/14

自己紹介

出身:1997年生まれの札幌育ち。

略歴:2022年京都大学農学部卒業。新卒で大手IT企業に就職し、現在も勤務しています。

趣味:登山、自転車、トライアスロン、旅行、映画鑑賞、言語学習、ゲーム開発、資格試験、そのほか勉強全般

性格:専門機関でBIG5を測定したところ「守り型のリーダータイプ」に分類されました。

資格:TOEFLiBT 87, IELTS 7.5, TOEIC 910 など

 

渡航

現在の渡航国数は66です。

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主な渡航歴を新しい順に並べてみました。コロナ禍もありますが、世界一周を終えてバックパッカーはしばらくいいや、次は海外移住とか海外ビジネスをやろう」と思っていまして、渡航は完全にストップしています。

 

2018 9月-2019 10月 バックパッカーとして西回りで世界一周。

2018 6-7月   イギリスにて期末試験が終わったものの奨学金の在籍期間が終了しておらず、帰国できなかったのでヨーロッパ(フランス/ベルギー/ドイツ/オランダ)・アフリカ(ケニア/タンザニア)に旅行。キリマンジャロに登るつもりだったが断念。

2018 3-4月 イースター休暇を利用してアイスランド北アイルランドアイルランド渡航。テーマは火山噴火による経済リスクと火山灰土壌の調査。 

2017 12-1月 クリスマス休暇を利用してイングランドスコットランド渡航。テーマはキリスト教とカウチサーフィンと旅行ブログ。

2017 9月 - 2018 7月 トビタテ留学JAPAN7期生理系コースとしてイギリスに交換留学

2017 5-6月 クラウドファンディングを立ち上げてバングラデシュ・インド・ネパールに渡航。ちなみに目標額は達成できなかったけど共感した親戚が全額出してくれた。往路で韓国にも渡航。テーマは農産物マーケットと貧困。

2017 2-3月 京大の「おもろチャレンジ」を利用してインド・パキスタン渡航。帰路でタイにも滞在。テーマは貧困地域における上下水道の普及率とその水質を調査すること。

2016 9月 京大の短期留学を利用して中国の雲南省渡航。テーマは現地の小規模農業や棚田の持続性について。

2016 8月 京大の短期留学を利用してミャンマーカンボジア渡航。テーマは現地の再生可能エネルギー開発と安定的な電力供給について。

2015 1月 市内にある別の高校が主催していた短期留学を利用してシンガポール・マレーシアに渡航。テーマは熱帯雨林の開発と生態系保護について。

 

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