ヤマダイスキーの旅日記

アウトドア全般、海外移住、資格試験、ウェブ開発などの話をします

中学校が嫌いだった話

みなさんゴールデンウィークはどうだったでしょうか。

 

ふと「ゴールデン」じゃなくて「ゴールド」が文法的に正しいのでは?と思って調べてみたけど、ゴールド(形容詞)は「金Auのような」という意味なのに対してゴールデンは「金色の、金のように貴重な」という意味だったので、やはり「ゴールデンウィーク」が正しいようですね。

 

 

さて、今回の題は「日本の中学校が嫌いだった」ということについて。

 

小学生のときはとにかく楽しかったです。あんまり考え込むこととかなくて、今日の給食はなんだろうとか、さっさと放課後になって野球したいなとか、頭の中はそういうことばっかりでした。後述するけど授業スタイルも僕に合っていて、どのクラスにも積極的に参加していた気がします。今考えるとほぼ全科目を一人の先生が教えるのってすごく大変だなとは思うけど、でもそれだけ融通も利いていたんでしょう。正直授業で何をやっていたのかについてはよく覚えていないですが、、、

 

ところが中学校に入ってから授業が一気につまらなくなりました。実はこの頃から視力が落ちてきていて黒板の文字とかがあまり見えていなかったんだけど、授業放棄してたから黒板を見る必要があまりなくてそんなに不便していなかったとかそのレベルです。

 

何がつまらなかったのかというと、ずばり「教科書に書いてあることをそのまま教える」こと。そんなの自分で教科書読めば分かるんだから説明いらないよ、そのくらいそのままで理解できるんだから言い換えする必要ないよ、同じこと何度も説明されるとくどいからさっさと問題解かせてよ、などなど思っていました。

 

もちろんクラスにはいろいろな学力というか学習スタイルの人がいるから、全員が分かるような授業をするのが先生の仕事だというのは当時から理解していたけど、でもそれだったら「分かった人は勝手に次に進んでいいよ」というオプションも用意するべきじゃないか? そもそも30人以上いるクラスを10人ずつとかに分けたほうが進度設定がきめ細かくできるんじゃないか? と思うのは当然でしょう。でも先生としても全体のペースを一緒にしておいたほうがやりやすいし、クラスの規模を変えるなんてなかなかできないし、だからしょうがないかなと半分諦めてもいました。

 

 

画一的な授業進度に加えてもう一つ、授業スタイルも嫌いでした。日本の学校教育を特徴づける「先生が一方的に話して、生徒はずっと座って聞いているだけ」というのはADHDじゃなくても耐えられないでしょ。少なくとも全然楽しくないでしょ。

 

小学生の時はなんだかんだ授業中に「ちょっとみんなで黒板に書き出してみよう」とか「時間余ったから行きたい人はソーっとトイレ行ってきていいよ」とかで立ち歩くこともたびたび許されて、あとは中休みという素晴らしい時間も設けられていたから良かったです。小学生っていうのは多かれ少なかれ「走り回りたい欲求」というのをみんな持っていて、とりあえず走っておけば気が済みます。

 

あとは授業中に「これ分かる人~」という質問がたびたびあって、僕はけっこう分かることが多かったから発言する回数も多かったですし、グループに分かれて話し合ってから意見交換するというスタイルも好きでした。「どうしてそう思ったの?」という質問なんてまさに大好物でした。

 

が、中学生となるとそもいきません。授業中に立ち歩いてたらなんと言われるか分かったものじゃないし、制服ということもあって休み時間もそこまでハードな運動はできないし、グループで話し合いをすることなんてほぼ皆無だったし、授業中に先生が意見を求めることも珍しかったです。まあ普通の地方公立中学なんてどこもそんなもんでしょう。

 

ちなみに成績については問題なかったです。

 

いや成績がいいなら問題ないじゃんというのはある種の問題なんだけど、既に述べたように「教科書を読めば分かる」という場合は本当に分かってました。授業は確かにつまらなかったけど、まあ寝てたりボーっとしていれば時間が過ぎていったし、よっぽど声のデカい先生じゃない限り問題集とかはやってられたし本もよく読んでました(没収されたこともある)。あとは教室から抜け出しても行ける場所なんてないし、1回そういうことをしたら次からできなくなりそうだし、刹那的な逃避にはデメリットしかないと思っていたからフツーに座ってました。でも本音は30分が限界だった。

 

あと僕は塾には行ってませんでした。それ以降も行くことはなかったんだけど、中学生の時は数学と英語だけZ会をやってました。たぶんZ会を受講している人には僕みたいに授業スタイルが大嫌いだけど自分でどんどん学んでいけるタイプ、もっと言うと好きな分野についてはとことん突き詰めれるタイプが多いんだと思います。そして事実として東大生や京大生にはそういうタイプが多いです。もちろん偏差値は1つの指標でしかないけど、でも僕の知り合いには義務教育が生理的に嫌いだったという人たちが一定数います。

 

 

さっきも言ったように僕が行っていた小学校も中学校も至ってフツーの地方公立校。先生もみんな先生としての王道みたいな人生を歩んでいて、つまり北海道生まれ北海道育ちで教育大を出ている人ばっかり。確かに教職を目指して頑張ってきた熱意はすごいけど、レールからはみ出したことのない人ってはみ出し者に対する理解が薄い。のちに高校や大学で強烈なインパクトのある先生に出会うんだけど、やっぱりその方が圧倒的にいいです。

 

 

ただ誤解しないでほしいのは、決して僕は「母校」そのものを批判しているわけじゃないし、もっと言うと過去を否定しているわけでもないです。そうじゃなくて「日本の一般的な学校教育」を僕は好きじゃなかったということです。もっともこれって僕だけじゃなくて多くの人が思っていて、実際現実として近年教育改革が進んできています。素晴らしいと思う反面で遅すぎるぞとも思ってるんだけどね。僕らは自分たちが望んで投票とかして決めたわけでもないのに、大人たちによって勝手に「ゆとり世代」なんていう失礼なレッテルを貼られて迷惑している世代なんだけど、最近の少年少女がようやくその呪縛から解き放たれると聞いて嬉しく思っています。

 

だけどお役人の悪い癖で、制度改革をやるときに充分な事前検討だったり試験実施だったりをせず見切り発車することがよくあって、教育についても「とりあえずセンター試験やめます」と宣言してから「どうしましょう」と考え始めているんだけど。やれやれ。

 

 

最後に結論っぽくして終わります。

 

・義務教育ではきめ細かいオプションを用意するべき。先生に説明してもらえば分かる人、自分で教科書を読めば分かる人、その両方をすれば分かる人、いろいろな学習スタイルがあるのだからそれに対応するべき。対応できなくても容認するべき。

 

・小学校の先生は英語なんて教えなくていいからカウンセリングとかをもっと勉強するべき。人間その気になればいつでも勉強できるし、英語なんてあとから何とでもなるんだから、人格の基礎形成とかに焦点をあてるべき。

 

  

あまり言わないけど、僕がここイギリスに留学しようと思った理由の一つが「ヨーロッパの教育はどういう感じなんだろう、もし中学生の時に留学していたらどんな人生になっていたかな」でした。留学期間も残り少なくなってきたことだし、ボチボチこういう記事をほかにも書いていこうと思っています。

 

僕を形成した2つの作品

僕が海外に興味を持ち始めたのがいつからだったのか、はっきりと明確には覚えていないし、そもそもたった一つの衝撃的な出来事で人生設計が大きく変わったわけではないのかもしれない。

 

でもいくつか思い当たるフシはあって、それらの積み重ねが現在の海外志向を形成したんだと思う。

 

とりあえず思いつく限りで最初に「外国」を意識したのは、小学生の時に見ていた怪しい伝説 (原題 MythBusters)」というテレビ番組だった。これはどういう番組かというと、  

 

アダムとジェイミーは、映画等の特殊効果に長年第一線で携わってきた経験を活かし、科学知識に基く考察や実験機材の製作及びそれを用いた実験を行い、噂の真偽を検証する。番組冒頭では、アダムが検証する噂の概要を紹介し、ジェイミーが検証に必要な作業の内容や実験機材の仕様を提案する。

 

検証には、財布を使うような手軽なものから、廃棄された飛行機を使うような大掛かりなものや、拳銃、ライフルなどの実銃を使った実験まで行うこともある。最後には、実験結果を踏まえて、「BUSTED」(ウソ)・「CONFIRMED」(正しい)・「PLAUSIBLE」(有り得る)の三通りの評価で伝説を判定する

 

ちなみに、二人とも爆発を起こす事を非常に好み、実験に伴う爆発が個人的に納得のいかないものであった場合、大抵、実験の最後に、当初の目的から逸脱した無意味な爆発だけを繰り返したりする

 (出典 怪しい伝説 - Wikipedia )

 

これはもう説明するより実際に動画で見てもらったほうが早いかもしれない。

 

オナラに火をつけたら、燃えるのか?「怪しい伝説」

 

 


大木をあっという間に粉砕する、ガトリングガンの威力2!!

 

(同番組にはアダム/ジェイミーとは別グループの若いトリオも存在し、個人的に後継番組がいずれ登場するのではと期待している)

 

 


【怪しい伝説】1102個のペイントボールを使って0.008秒でモナリザを描く

 

簡単に言うと、噂や伝説など様々なトピックを取り上げて科学的に検証していくというコンセプトの番組である。2003年にディスカバリーチャンネルで放送が開始されてかれこれ14年も続いたが、つい昨年終了してしまった。僕が見ていた時期はだいたい2005年~2009年ぐらいだろうか。

 

小学生だった僕には彼らが何と言っているかよく聞き取れなかった(今ならほぼ分かる)けど、字幕があったから内容は分かったし、とりあえず一人の少年に「自分が今いる環境ではまったく考えられないことが他の国では起こっているんだ」というインパクトを与えるには十分だった。銃も爆薬も日本ではまず見かけないからね。

 

 

 

あと当時の僕は「こち亀」にもハマっていて、なにかぶっ飛んだ行動をしている人が好きだったんだと思う (男の子って基本的にそういうもの)。

 

まさか「こち亀」が分からない人はいないとは思うけど、念のためちょっと説明しとくと

 

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この両津勘吉というハチャメチャなお巡りさんがハチャメチャなことをして

 

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上司の大原部長やらに怒られて終わるというストーリーなのだが (説明が雑)

 

 

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こちらも連載は去年終わってしまった。(連載終了の時にビッグニュースになっていたからそれで知った人も多いかもしれない)

 

 

海外志向がどうこうというのはとりあえず置いといて、「自分がやりたいことを好きなだけやる」というスタンスは上記の2つの作品によって教えられたと思っているし、僕の性格のコアな部分を形成してくれたことに深く感謝している。

 

 

イースター旅行まとめ

大学に戻ってきて一休みしたので、今回の旅行を振り返っていこうと思います。 

 

まずは出発前に書いた「概要」を載せておきます。だいたいこの予定通り順調にいきました。

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まあね、正直な話イギリスでは3学期制とかいいながらも実質2学期でやることはほぼ終わり。今回の旅行では「気分的には留学が終わったつもりなんだけどまだちょろっと残ってるんだよなぁ」とずーっと思っていました。そもそもアイスランドなんていう辺鄙(?)な国に行ったのも「日本からかなり遠いし、今行かなかったら一生行くことはないだろうな」というのが最初の動機でした。

 

アイスランドに行ってみてもその感想は変わっておらず、会社に行けと命令されたりとか家族の誰かが猛烈に行きたがったり(勝手に一人で行ってこいと言いそうですが)しない限り、もうアイスランドに足を踏み入れることはないでしょう。

 

 

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レイキャビクは人口20万人の小さい街ではありますが、さすが首都だけあってもう少し大きそうな印象を受けます。必要な設備とかはだいたい揃ってるし食べ物もボーナスというありがたいスーパーがあるしで、住めと言われたら住めないことはないのですが、やっぱり以下の点において敬遠してしまいます。

 

  1. 寒い
  2. 風が強い
  3. 人がいなさすぎる
  4. 大自然って飽きる
  5. 日照時間の変動が大きい

 

5つ書きましたが要するに「気候が嫌い」ということです(イギリスもそうなんだよなぁ)。個人的に日本も含めた選択肢から住む場所を選べるなら、ネパールだったりニュージーランドだったりを選ぶと思います。天候が安定して素晴らしい。

 

 

もっとも住む場所としては論外なアイスランドですが、旅行で一回くらいちょろっと行く人も多いだろうし、ひとつ簡単なオススメ旅行プランを提示しておきます。

 

「シーズンは7月くらい。1週間ほどレイキャビクに滞在し、ホエールウォッチング、氷河トレッキング、オーロラ鑑賞ツアーなどから興味のあるものを1つ2つ選んで申し込む。」

 

たぶんアイスランドに行く人はみんなこういうプランだと思います。一応6月~8月が夏とされていて観光客が一番多いのですが、それだけに夏限定のツアーとかも多いし、レンタカーで移動する場合も夏以外は通行止めのエリアもあるようです。

 

 

でも最後に一つ言わせてください。

 

アイスランドに行くよりスイスに行った方がいいです。

 

僕はスイスに行ったことがないですが、それでもあえて言っておきます。

 

 

アイスランドの後に北アイルランドアイルランドに行ったわけですが、咳喘息であまり動けなかったので特に語ることはありません。「ダブリンは雰囲気がすごくよかった」とだけ言っておきます(雑)。

 

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アクシデントの記録

 

部屋から締め出される

レイキャビク最後の夜、事件は起きました。

 

滞在していたのは"キャピタルイン"というドミトリーでした。ここにはセルフォスで会った日本人のOさんも泊まっており、この日(4/6)は晩ご飯を一緒に食べたりしてました。(レイキャビクに安いビュッフェの店があったので一番下に書いときますね。もっとも地元の人しか利用しないような穴場なのでOさんは秘密にとどめておきたいようでしたが、トリップアドバイザーかなにかで既に高評価を得ているようで秘密ではなくなっているようですが)

 

ここはWi-Fiが不安定で、この晩も繋がったり切断されたりという感じで、特に差し迫った課題や調べものがあるわけではなかったので持ってきた本を読むことにしました。

 

読み始めたのは9時半くらいで、おもしろい小説だったので(英語ですが)しばらく読みふけっていました。11時を少し回ったくらいでそろそろ寝ようかと思い部屋に戻ろうとすると、12号室のドアは中からロックされていたのです。焦ったねー

 

 

鍵は中にある。コートの胸ポケットに入れてある。(;゚Д゚)

 

 

とりあえず何回かノックしてみるけど反応なし。 (;゚Д゚)

 

 

こういう事態に直面した時の一般時な解法として、まずレセプションに行って合い鍵で開けてもらおうと考えたのですが、11時で閉まったよという非情な張り紙(その時11:10)。レイトチェックインの場合は隣にある電話で連絡してねと書いてあったのでさっそく電話するも「ああ締め出されたのか。こちらとしては何もできないので何とか中にいる人を起こしてみて」という返答。いやー、そうでしょうね。

 

 

12号室に戻ってドアを強めにノックしてみる、、、周りには10人くらいがまだ起きていて、お酒を飲んだりスマホをいじったり本を読んだりしている、、、つまりドアをノックしていると彼らから注目される、、、まあ恥ずかしいとかそういう感情はないのですが、問題が発生しているのをわざわざ宣伝する必要はまったくないかなとは思う。

 

 

でも薄々分かってたけど、中にいる人は絶対に爆睡していると思う。この日の朝とかにすでに顔を合わせてたけど、これは絶対にアイスランド中央部でトレッキングとかアウトドアで動き回って疲弊しているなという雰囲気のおっさんだった。ドアに耳を近づけるとイビキすら聞こえる。

 

 

 

とりあえず5分くらい根気強くノックしてみたけどドアが開く気配はまったくなく、本の続きを読もうかとも思ったけどこういう時になぜか眠気というのは強烈にやってくるもので、さっさとベッドで寝てしまいたい気分だった。ふと部屋の外のソファで寝ようかとも考えたけどとりあえず却下。あとになってこの時の最適解は「とりあえず12時過ぎくらいまで部屋の外で粘って、中にいる人がトイレで出てくる瞬間を待ち構える」じゃないかと思ったけど、その時はそういう考えがなかったのでこれも却下。

 

その時に僕が実際にとった行動としては「隣の部屋とかを覗いてみて、空いてるベッドがあれば潜りこんで寝てしまう」というものでした。よっぽど混んでいるドミトリーでない限りベッドの半分くらいは基本的に空いていて、この時も隣の13号室(ベッドは4台)に一つだけ掛け布団がキレイに折りたたまれているのを発見しました。部屋を覗く前の考えとしては「空きベッドの存在を確認しておいて12時とかになっても12号室が閉まっていたら申し訳ないけど使わせてもらう」とかだったはずだけど、実際にベッドを発見してしまうと気付いたら潜り込んでいました。

 

ちなみに下のベッドでは例のOさんが爆睡していて、残り2つのベッドには間もなくアメリカ人(発音からして)の若い女性が2人来ました。僕は寝たふりを決め込んでいたのですが、彼女たちの片方が電話で "There is a guy just came in now, and it seems he is not supposed to be here." とささやいているのをはっきりと聞き取りました。そりゃバレバレだよね

 

もっともバレルことは想定内で、その後彼女たちが僕を追い出しにかかっくるんじゃないかというのが最大の課題だったわけですが、親切なことに11時半くらいには電気を消してくれてスルーしてくれました。

 

ちなみに翌朝は6時前に目が覚めて、そーっと部屋から抜け出したのでOさんは全く気付いていないようでした。その日が僕にとってレイキャビク最終日だったので「またどこかでお会いしましょうペコリペコリ(後ずさり)ペコリ」という極めて日本人らしい挨拶だけしました。

 

ただやっぱり清掃スタッフの人たちにはベッド1台分の負担をかけてしまったわけで、完全なる僕のミスではあるので(道義的な責任は感じていませんが) 迷いましたが枕の下に JUST TAKE IT というメモ書きと一緒に500クローナ紙幣を忍ばせておきました。

 

 

 

レイキャビク市内にある格安ビュッフェのお店(Mulakaffi)

www.tripadvisor.jp

 

 

BRPカードを家に忘れて北アイルランドに再入国をはかる

マンチェスター空港の記事にも書いたと思いますが、大学の寮に置いていった保管用の財布にBRPカード(ビザカード)を入れたままにしていました。英国政府のホームページを見てみると「英国内/外でカードの紛失や盗難が起きた場合」の対処法はけっこう書いてあって、日本人のブログとかを調べてもそういう事態の記録がたくさんあるのですが、僕の場合は「携帯が必要なのは理解していたけど単純に持ってくるのを忘れた」という意外とレアなケースでした。いや、僕の場合は「以前に盗難にあって再発行している」のでもっとレアなケースなんですが。

 

 

結論から言うと、ベルファスト空港では10分くらいベンチに座って待たされましたが比較的スムーズに通してくれました。

 

もし(珍しく)僕と同じような状況の人がいて、さらに(珍しく)この記事にたどり着いた人がいて不安に思っていたら安心してください。少なくとも僕は通りました。

 

ただいくつか条件が違うと対応も異なると思うので僕のケースをまとめてみますが

 

入国審査としてはありきたりのことしか聞かれず、「BRP必要でしょ、なんで持ってないの」と聞かれましが「必要なのは分かってたけど忘れました。次は絶対忘れません」と答えたらヤレヤレみたいな感じで通してくれました。これが悪名高いロンドンのヒースロー空港の職員だったらあっさり強制送還だったかもしれず、または英語がたどたどしかったら問題がこじれていたかもしれません。BRPカードは忘れてもたぶん大丈夫だと思うけど絶対に忘れない方がいいですね。

 

ちなみに今回のアクシデントのせいで、次回の再入国で手続きがすこし長引くかもしれません。こんな国もう2度と来ないわというのが本音ではありますが、帰国の直前にまた英国から出国する予定が入っていて(またいづれ書きますが6月にキリマンジャロ登りに行きます)、どうしても「次回」があるのです。

 

英国から強制送還されるケースを分かりやすくまとめたブログを見つけたので最後に貼っておきます。

 

 

イギリスへの入国審査、引っかかりました。イギリスは世界一入国が難しい?

 

 要するに英国の入管でリジェクトされるのは

が疑われたときです。逆にいうとスタッフにきちんと身分や状況を説明すれば(そしてあなたが本当に怪しい人じゃなければ)ほぼほぼ大丈夫だと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

北アイルランドにて咳喘息

北アイルランドの州都ベルファストに泊まっていたのですが、風邪と言うか喘息気味になっていてブログ更新どころではありませんでした。咽喉と気管支がイガイガしていたのと貧血っぽかっただけで発熱とかはなかったのでウイルスによるものではなかったでしょう。

 

原因としては部屋がキッチンの真上にあって調理による煙がほとんど入ってくること(換気扇はあったけど使われてなかったし、みんなけむたい炒め物とかオーブン料理とか作っていた)、中庭が喫煙スペースになっていたけどそれに面した窓がいつも半開きになっていて完全な分煙にはなっていなかったから(あと喫煙者は吸っていないときでも肺とか衣服にタバコの成分がかなり残留していることをもっと認識してほしい)です。さらにはチェックアウトの時に忘れ物がないかベッドの下を確認したところ大量のホコリがたまっていることを発見しました(忘れ物でいうと万国タイプ→英国タイプのアダプターを誰かに持っていかれました。2つ持っていたうちの大学から支給された方だったからまだ許す)。

 

僕は一応喘息というか咳喘息を持っています(喘息と咳喘息の違いについてはググってください。簡単に言うと咳喘息は喘息の前段階で気道がまだそこまで狭まっていない状態。基本的に発作としては咳と痰だけ)。これまでの人生ではミャンマーヤンゴンで発作が出たのが最初でいまのところ最後なのですが、その時の発生要因としては

  • 汚染物質
  • 温度差
  • 疲労

の3つがあります。海外にいると3つ目の疲労は常にある程度あるだろうから、実質2つですね。

ヤンゴンでは汚染物質(アレルゲン)が自動車やバイクの排気ガスでした。温度差とは外の気温が30度を超えているのに現地の教授や学生がエアコンの設定温度を14度とかに設定していたということです(ヤンゴンには大学の短期留学みたいなので1週間くらいいて、たいてい教室で講義を受けていました)。ある日の夜中に突然咳が出始めて、そのまま3時間くらいずーと咳き込んでいたのを今でも覚えています。しかも次の晩もその次の晩も同じように咳き込んでいました。その後カンボジアシェムリアップに移動した途端にピタリと止まりましたがかなり衰弱しました。

 

まあとにかく喘息が出るととても辛いもので、できることならもう一生発作を起こしたくないものです。でもアジアでは交通量が多いので「気温差」という要因をとにかく潰すしかありませんね。2回のインド旅行や留学後にやろうとしている東南アジア旅行では「エアコンのある部屋に泊まらない」ことを徹底していた/していくつもりです。

 

 

話を少し戻しましょう。ベルファストの宿ではアレルゲンが豊富にあったわけですが、エアコンを使うほど暑くなかったのでひどい発作には至りませんでした。でも今思うともっと早く宿を変えるなり、さっさとダブリンに来てしまうなりしておけば良かったかなと思います。ベルファストには北アイルランド紛争にまつわる博物館なり資料館なりが点在していたのですが1つも行けませんでした(市内中心部にはなかったので公共交通機関なりを駆使する必要はある)。とりあえず初日に市内郊外を歩いていたらあちこちに壁画やポスターがあったので、その写真だけ載せておきますね。

 

 
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北アイルランド政府(?)としては英国統治を求める姿勢ですが、市民(の一部。割合まではよく分かりませんが)はアイルランド併合を望んでいて、街にはアイルランド国旗🇮🇪がかなりの数ありました。

 

あともう一枚オマケです。遠目には満開の桜かなと思ったけど品種が違うのか自信がない。詳しい人いたら教えて下さい(花弁が5枚以上あるっぽい)


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ちなみに泊まったのはラガン=バックパッカーズホステルというところなのですが、呼吸器に何の問題もない多くの人には高評価なようで、確かに朝食でスタッフがイングリッシュ=ブレイクファストを作ってくれるのはとても珍しいことでした(しかも朝食代が宿泊費に含まれている)。たいていドミトリーで朝食付きというと食パン、ジャム/バター、シリアル、牛乳が食べ放題というか無造作にキッチンのテーブルに置かれているだけのことが多いです(まあそれで充分ではあるのですが)。

アイスランドの物価を一覧にまとめました。確かに物価は高い!節約するには?

僕は大学で農業経済を勉強しているので、どうしてもスーパーとかでは値段についていろいろ考えてしまいます。(安ければいいとかではなく、「なぜその値段なのか」ということ) 以下の記事ではちょっとマニアックな説明もあるかと思いますが、その部分は流し読みしてもらって構いません。

 

アイスランドは確かに物価が高いのですが、商品によって「日本の3倍くらい高いな」と思うものから「まあこの程度なら許せるかな」というものまで様々でした。すべての商品をリストに網羅することはできないですが、だいたいの感覚をつかんでいただけたら充分です。

 

※この記事における物価は2018年3-4月時点を基準にしています。

 

 

食料品

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水は水道水がとてもおいしいのでわざわざボトルで買う必要はありません。

実は今回アイスランドに行った目的の1つに「現地の水質を調査する」というものがありまして、簡易水質試験紙を持っていってあちこちで測定しました。「塩素消毒をしていない」というウワサの通り本当に塩素は検出されなかったし、他の成分についても極めて微量でした。

ただ硫黄の匂いはどこもきついです。検出項目にはなかったので定量化はできないけど、一般的な家庭の蛇口から出るお湯は日本の温泉と同じくらいの硫黄濃度らしいです。TDSやECの値(不純物と総イオン量の指標)も日本より低いものでした。

 

※今回の旅行中はパスタとビスケットばかり食べていて、この2つは英国などと比べても決して高くはないので助かりました。味もいいです。あと牛乳は淡泊ですっきりした味でした。

 

 野菜と果物

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アイスランドで一番高いなと思ったのがこれらの鮮度が求められる商品で、かつ野菜は置いてある量も種類も少ない印象を受けました。見た目はどこかツヤがなくて色づきが悪いようでした。地熱を活用したビニールハウスもボチボチ作られているようですが、はち切れんばかりのみずみずしい野菜は期待できそうにないですね、、、

 

※ドライフルーツとかナッツとかが輸入されているのはまだ納得できるのですが、パイナップルとかデーツとか、そんなもの運んでくる余裕があったら別のものを持って来いよと言いたくなる商品もかなりありました。地理的にアメリカからもかなりの食品が輸入されているようですが、需要はどれほどあるのでしょうか。疑問です。

 

 雑貨と嗜好品

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このカテゴリーに関してはそこまで他国と大差はない印象ですが、ただコルク抜きとかキッチン用品のうち趣向を凝らしているようなものはずいぶん高価でした。そういうものをお土産にしたいものですが、さすがに貧乏学生には手が届きません。

※ジュース類は現地工場があるのか知りませんがあまり高くはないですね。もっとも僕はコーラが嫌いなのでお金を払ってまで飲みたいとは思いませんでした。

 

加工食品など

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外食がめちゃくちゃ高いです!

上の表はレイキャビクでもまだ外れたところにある大型ショッピングセンターのフードコートの料金なのですが、中心部の観光客バリバリのレストランではランチ3,000円、ディナー5,000円が下限みたいです、、、 

ただ高級レストランでフルコースを頼んでも25,000円くらいで収まる?らしく、天井の方はたかが知れているらしい、、、

 

【まとめ】

アイスランドの物価が高くなるのは

➀人件費

②輸送費

③為替

の3つが主な理由です。

 

人件費

北欧諸国の多くが実は最低賃金を定めておらず、雇用者と労働者の個々の契約に基づいて賃金が支払われます。しかしみんな生活費がかさむことは分かっているので、もし低賃金の仕事を押し付けられたら抗議するなり辞めるなりするんです。そのため人件費は現状ラインより下にはなりにくくなります。ちなみにこういうのを下方硬直性みたいに言います。

 

輸送費

輸送費とは「壊れやすいもの」「鮮度が重要な価値であるもの」について特に高くなります。代表例がです。アイスランドではほぼほぼ鶏なんて飼育していないので割れないようにそーっと輸入しているため、輸送費が上乗せされてしまいます。しかも卵って日持ちもしないですから、輸送スピードも重要になってきます。

 

為替

アイスランド経済は金融と観光で成り立っているので、為替マーケットに大きく影響されます。2008年にリーマンショックが起きると国内の銀行やらが次々と倒産し、クローナも大暴落したそうです。もっともそれに対して輸出産業はボロ儲けしたので経済はすぐ回復したらしいですが、それにともなって食料品の価格もコロコロ変動しているのでしょう。ちなみに値札の多くが液晶パネルに表示されていたのですが、それが価格変動に対応するためなのかはよく分かりません。

 

 

ウェストマン諸島

セルフォスからバスに乗ってウェストマン諸島というところに来ました。

 

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着いた日はよく晴れていてとても気持ちがいいですね。アイスランド来てよかったーー

 
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レンタカーをフェリーに積み込んでいます。こういうプロセスが敬遠されているのか島を訪れる人はそこまで多くないらしい。

 

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たった30分で着きました。甲板には風が強くなければ出れるのかな(戻るときはドアが施錠されていて船内にとじこめられてた)


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まあ30分だからのんびり食事する人もいないですよね


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南にポツリと浮かんでいるのがウェストマン諸島です(ウェストマン島の周りの小さな島にはアクセスできないっぽい。見た感じ島というか切り立った岩という感じですが)

 

写真では2本の航路が見づらくなっていますが、アイスランド本島側にフェリーの発着場は2つあります。今回使ったのがLandeyjahofn(ランディヤホーフン)で、52番バスの終点になっています。もう一つセルフォスの近くにもHerjolfur(ハーヨルファーとか読むのかなぁ)というのがあって、ネット上だとよく情報が掴めませんでしたがここからも毎日フェリーが出ているようです。こっちだと島までは2時間の航海になり、波が高いと酔う人もいるみたいですね(後述しますが帰りにレイキャビクまでヒッチハイクした時の夫婦はこの港から島に行ったらしい)

 

チケットについて、ネットで事前予約することも可能ですがフェリーターミナルの窓口で買った方が簡単です。あと悪天候で欠航することも往々にしてあるらしく、その方が安心でしょう。あと僕は事前にネットで買っておいたのですが、窓口で買うと学生割引が使えたらしく惜しいことをしました(ダメ元で学割料金との差額を返金してくれないかと言ってみましたが、会社が違うらしくやっぱりダメでした)。


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島のまわりはどこも断崖になっています。バフィンというアイスランドのシンボル的な海鳥がよく飛んでいる。


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何度かの噴火を経て形成された島だけあって、どこかおどろおどろしい色の土壌。歩くとザクザクという火山特有の足音がします。(噴火の歴史とかはまったく下調べしておらず、旅行中に他の旅行者から教えてもらいました)


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ちょっと丘に登ってみる


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こんな素晴らしい散歩道が人口たった4000人の島にあるなんてもったいないというか贅沢ですね。


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さっき丘に登ったと思ったら別の丘を発見。今度のはもっと急ですね。


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高度感があっていい景色ではあるのですが、下から強風が吹き上げてきてかなり危ない。整備もそんなにされていないし斜度がかなりあるし、、、スマホを手放さないように細心の注意を払いました。


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稜線上に出たと思ったら、その向こうがまさか断崖絶壁になっていました。トレース(踏み跡)がはっきりついていますが、間違いなくこの時稜線に立ったら風にあおられて転落していたでしょう。写真も恐る恐る撮った感じ(角度もズレてますね)

 

これって昔は海側もあったけど荒波に削られて断崖になったという理解でいいのかな(・・? いつかきっと転落事故が起こると思う。

 

でもこの後地図で島の北西部海岸を確認してみたら反対側にも多少斜面があるみたいで、もしかしたらもう少しのぞき込んでいたら反対斜面が見えたのかもしれないです。

(次の日は雪が降ってしまい、もう一回登って確認というのができなかった)


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下山していると下から現地の人達(家族かな)が3人登ってきて、10歳くらいの少年も混ざっている。こんな少年時代を送りたかったわーー


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丘を降りて海岸の近くを散歩することにしました。


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なんか色が変。


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チェックイン。ここまでずっと荷物を背負って歩いていたわけですが、まあ5kgとかそんなもんだから気にならなかったですね


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アスカホステル(Aska Hostel)というところで2泊です。いつも宿はBooking.comで探していて、ドミトリーならだいたい£10~20(1500~3000円)に収まります。(一応2000円を目安にしている) しかしここアスカホステルは1泊4000円ほどで、3日目の晩はカウチサーフィンすることにしました(後述)。

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ここのソファーにおっさんがよく座っていて、朝から晩までビールを飲んでいました。自分でも認めてたけどアル中ですね。まさか宿のスタッフかと思ったけど話を聞いてみるとポーランド出身の漁師なんだとか。彼の話をどれだけ信用できるかは分からないけど(同じこと何回も繰り返してるし)、宿のオーナーが1年半前に島で殺人事件(レイプ)を起こしたというのはちょっと注意を引きましたね。服役はしてないけど隠れてるわけでもなくのうのうと暮らしているという、、、


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アイスランド全体に言えますが、シーズンは夏なので客はほとんどいません。この時もベッドは選び放題

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荷物を置いて別の丘に登りにいきます。島で一番高い火山は標高150mくらい


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こいつは最大の火山の隣(手前)にある別の火山。まずはここを登ってからですね


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ここも傾斜がきついねぇ嬉しい。


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どうやら下山道をパワーでねじ伏せながら登っていたようで、上から下りてきている夫婦に感心されました。ちなみにこの2日後フェリーの駐車スペースでレイキャビクまで行く車を探そうとしていた時、最初に窓をノックしたのがこの夫婦の車でした。なんと強運な、、、


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「こじんまり」って感じですね。ちなみに島の反対側には空港と滑走路もあります

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翌日、その島の反対側の空港のあたりに行こうと思っていたのに雪、、、宿で停滞します。(写真はこれだけ) 


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3日目。最終日なのにさらにちらほら雪が降り積もってしまい、何もできない。初日に登った丘では雪が崩れた形跡が無数についてますね、、、


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靴が濡れる、、、


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カウチサーフィンでカナダ出身のおばさん宅に泊まりました。息子はダブリン、娘はグラスゴーに住んでいるんだとか。

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4日目の朝、フェリーに乗り込みます。ようやく晴れてきた

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バスでレイキャビクまで戻るのは簡単だし、ヒッチハイク

 

レイキャビクに戻ってからの記事はまたのちほど書きますね。物価のリストを鋭意作成中