ヤマダイスキーの旅日記

アウトドア全般、海外移住、資格試験、ウェブ開発などの話をします

読書ログ「1分間文章術」

世界二周目の準備として、株の勉強のほかに、小説を書いていくことにした。

株はシンプルに不労所得が欲しいから。

小説は旅を表現するため、それから旅の着眼点を養うため。

 

大学生になってからは小説より論文や学術書、会社員になってからはビジネス文書を読み書きすることが多いので、こと「小説」となると難しい。

じゃあなぜ小説なのかというと、僕は心理学とか自衛官とかをやっているわけで、そこには守秘義務があるわけで、ずっと溜め込むとちょっとしんどい。それらを匿名化・抽象化・構造化して作品にすることで、なにかしらのカタルシス効果が得られるんじゃないかと思ったから。

 

今回読んだのは石井貴士さんの「1分間文章術」。

1分間のトレーニングで何かが変わるなら、ちょっと試してみたい。

以下、内容の抜粋と感想。

 

お手本にしたい作家を1人決めて、処女作、2作目、3作目を書き写してみる。
※50冊以上を出版している作家から選ぶこと

⇒文章をそのまま書き写すトレーニングはよさそう。

昔、朝日新聞天声人語を書き写すためのノートみたいなのが売られていたけど、まあそんな感じか。ある程度文体が憑依したなと思ったら、それ以降は朝5分とかに時間を絞ると効率がよさそう。おそらく全文を書き写す必要はない。

僕の場合、文章がスッとしていて綺麗だなと思うのが松本清張、テーマ選びと表現が素敵だなと思うのが大江健三郎バックパッカーとして有名どころだと沢木耕太郎下川裕治、ロジックの構成が緻密だなと思うのが高野和明、自分と境遇や学歴が似ていると思うのが森見登美彦綾辻行人

作者じゃなく本として選ぶなら、ミレニアム(スティーグ・ラーソン)、旅のラゴス筒井康隆)、ネシャンサーガ(ラルフ・イーザウ)、怪人二十面相江戸川乱歩)あたりが好き。

ここからお手本を選ぶか。うーん、江戸川乱歩とか?

 

ちなみに僕の処女作は「ヤマダイスキーの旅日記」である。

出版から4年ぐらい経っていて、たまに読み返してみると文章の粗さがずいぶん目立つ。だけどその粗さ、未熟さも含めてこの本の良さだと思っているし、今さら推敲するつもりはない。

 

名詞への修飾語は1つにする

⇒「きれいでおとなしい女性」より、「きれいな女性で、彼女はおとなしい」のほうが読みやすい。

というか基本的に、情報は小出しにするとよい。

これはまあそうとして、漢字とかなのバランスもちょっと意識するなら「漢字3割、ひらがな7割」の比率がよいとされている。

新聞の社説は漢字50%、国語の教科書は漢字30%、ネット記事は漢字25%の割合らしいから、どちらかというと漢字が少なめ。「事」とか「時」とか、迷ったらひらがなにしていこう。

それから漢字の使用率はチェッカーで分かるので、今後このブログでも気にしようと思った。

ひらく漢字(常用漢字)+テキスト内漢字率チェッカー | Webライターナレッジ

 

「A and B」「A or B」という表現をやめる

⇒「私と田中さんは、お弁当を買いに行きました」ではなく「私は田中さんと一緒に、お弁当を買いに行きました」にする。

これによって主語と述語の対応関係が分かりやすくなる。

同様に「私が行きたいのは、北海道か沖縄です」ではなく、「私が一番行きたいのは北海道、次に行きたいのは沖縄です」にするとよい。主語、述語がすっきりする。

まあケースバイケースな気がするけど、情報過多にならないように、パッと見て内容が分かるようにする姿勢はいいなと思った。

 

キャラクター設定ではユングの集合無意識を活用する

ユングによると、人間の心は顕在意識、潜在意識、集合無意識の3階層になっているらしい。

このうち集合無意識に訴えかけるようなキャラクター設定にすることで、読者のほうで勝手に「ああそんな人もいそうだな」と思わせられる。

心理学ではバーナム効果というが、これがよく分かるのが占いで、誰にでも当てはまるフワッとした特徴なのに「あ!それ自分!」と思ってしまう。

これを小説の登場人物に当てはめることで、感情移入がしやすくなるそうな。なるほどね。