ヤマダイスキーの旅日記

アウトドア全般、海外移住、資格試験、ウェブ開発などの話をします

【留学談➂】留学前に見ておくべき!日本についての質問集

さっさと本題に飛びたい人はこちら

 

トビタテの事前研修にせよ、先輩の留学生のアドバイスにせよ、留学前にするべきこととして「語学力を高める」と「日本について知っておく」の2つは何回も聞かされる。これは裏を返せば、多くの留学生が「語学力が足りなかった」及び「日本について知らなかった」という後悔をしている事実を示しているのだろうが、しかし僕にはどうも引っかかることがあった。それは

 

「どのくらいの語学力があれば充分なのか、具体的なスコアや英単語で示してほしい」

そして

「日本についてのどういう質問に答えられなかったのか、具体例で示してほしい」

というものだ。

 

僕も今や「留学生」から「留学経験者」へと肩書きを変えたわけであり、それはつまり上記のアドバイスをきちんとこなす責任を負うようになったことを意味する。

 

だから、まず一つ目の質問については過去に回答を導いたし、

 

wonderfulsolution.hatenablog.com

 

留学前の英語スコアがTOEFLiBT 79点、IELTS 6.5点であることは隠すつもりなんて全くない。クソみたいに受験料が高いのは充分承知してるけど、日本に帰ったら両方ともまた受けてみるし、そのスコアも公開するつもりだ。

だいたいTOEFLで80点くらいあれば学部の交換留学はまず問題ないし、100点を超えている人ならなおさら心配はいらないと思う。他の英語スコアとの換算はググってくれ。

 

質問集

日本について、次の質問にちゃんと答えられるだろうか。もちろん解答は英語なり留学先の言語でなりで、かつ即答でなければいけない。

 

地理

  • 日本の面積はヨーロッパでいうとどこと同じくらいなの?
  • 緯度と経度は端から端まで何度くらいなの?長さは何kmくらいなの?
  • 日出と日没は夏至冬至で何時くらいなの?
  • 土地利用ってどうなってるの?

宗教

  • 仏教って何?具体的にどんな儀式をするの?
  • 神道って何?具体的にどんな儀式をするの?
  • 仏教と神道で死生観とか世界観はどう違うの?

政治、憲法

  • 天皇についてどう思う?どんな存在なの?昭和天皇と平成天皇の本名は?
  • 日本の憲法で自由ってどう規定されてるの?
  • アメリカには原爆を落とされたわけだけど、どう思うの?
  • 北朝鮮って脅威なの?
  • 日本って超高齢社会だけど、政府はどう対応してるの?
  • 高校生の何パーセントくらいが大学に行くの?学生の何パーセントくらいが奨学金をもらって、何パーセントくらいが返済するの?
  • 国民の祝日には何があるの?

文化

  • アニメ、マンガについての質問全般。
  • 漢字って全部で何個くらいあるの?何歳で全部覚えるの?
  • お米ってどう炊くの?
  • 日本で人気のスポーツって何?
  • 何で日本人って入れ墨しないの?
  • Hello, Thank you, See youって日本語でどう言うの?
  • Delicious, Good, I love youって日本語でどう言うの?
  • Shit, Fuck, Stupidって日本語でどう言うの?

農業 (※僕の専攻からして聞かれる機会が多いだけでしょう)

  • 気温の推移、降水量の推移はどういう感じ?
  • 最高級の国産黒毛和牛って100gだといくらぐらいなの?
  • 農家の収入っていくらなの?外国人とかロボットって導入されてるの?

 

 

どうだっただろうか。

多くの質問については中学生レベルの基本的な知識で即答できるだろうし、もっと簡単な質問は割愛したりもしている。

 

あと逆に、上記の質問について立場を変えて聞いてみても、他の留学生から満足のいく回答が得られることは極めて少ないように思う。ディスカッションのクラスで議題に挙がることもしばしばだが、先生だって「はい、ということで今回も結論は特にありませんね。いい議論でした」と締め括っている。

 

 

これから留学に行く人がこれを読んでいるなら、これだけは言えそうだ。

「最低限のデータや知識は常識として押さえておくべき。意見については、とりあえずどっちかの立場を選択して一通りの説明は考えておくべき」

 聞いてくる人が知りたいのは正解なんかじゃなく、僕らがどう考えているかである。さすがにデータを聞かれたらササっとグーグルに聞くのが早いと思うけど、意見を聞かれてもグーグルに聞くことはできないし、瞬発的にどっちかの立場を決めてしまってから理由を後付けしていけばいいと思う。

 

アウトスタンディングな人間の存在価値

ふとワードにて文章を書きました。鼻をつまんでお読みください。

 

 

「日本は閉塞した社会である」という仮定と、「社会の閉塞感は打ち破られなければならない」という前提のもとで議論するならば、僕のように物理的そして制度的に日本社会から切り離されたアウトサイダーには一定の存在価値があるのかも知れない。というよりは、それらの仮定と前提を正しいと思い込み、かつアウトサイダーでいることを誇りに思える異常人格じゃないと、休学してあちこち放浪するなんてできないと思う。すなわち僕は意識的に狂人と自身を規定することによって、逆説的であるにせよ理論的に自身の立場を正当化しているのだ。ただしもちろんこの場合の正常と異常というのは、現社会における大多数とごく少数という線引きに過ぎないのであって、異なる時代の異なる社会において異常が正常とみなされることもあるだろうし、ひょっとすると普遍的に異常とみなされることも存在するかもしれない。そして、およそ歴史上において、旅人が正常とされ社会の大多数を占めた例は少ない。

 

 (書きかけの記事です)

【留学談➁】課題

この大学では成績評価が「課題(Assignments)」と「試験(Final exams)」の2種類で行われます。もっとも僕の場合、試験があるのは履修した全9科目のうち4科目だけで、残りは課題が2つあったり二次提出だったりでした。

 

過去にも課題を提出した後とかに記事を書いているので良かったら読んでみてください。

 

wonderfulsolution.hatenablog.com

 

 

で今回の内容は、これらの課題の点数をグラフにしてみたよっていうことです。

 

f:id:wonderfulsolution:20180614184344p:plain

・母数は9、平均は59.22、最高は70、最低は48です。

・赤線は近似直線を表しています。

・横軸について、11.0が11月1~3日、11.1が11月4~6日に対応するようになっています。また13以降は順に1月、2月、3月、4月、5月です。(書き換えろよって言われそうですね…)

 

 

f:id:wonderfulsolution:20180614184403p:plain

こっちはグループ課題を除いた個人ワークの成績です。

母数は8、平均は60.62、最高は70、最低は51です。

 

 

こういうグラフをささっと作れる最強のソフトがSPSSっていうやつなんですけど、自分のパソコンにも欲しいなぁと思って調べてみたら値段がハンパじゃなかったのでやめました。166,000円ですよ!? 桁が1つ違って2万円弱だったらまだ納得できないこともないけど、さすがに貧乏学生がパパっと買える額じゃないです。

 

【留学談➀】イギリス留学で求められる英単語のレベルとはどのくらいか?

こんにちは。近況を簡単にまとめると、昨日ようやく最後の期末試験が終わって、今日はあちこち挨拶に行ったり荷物を整理したりゴミを捨てたりして、明日大学を後にする感じです。

早い話が、留学が終わりました。ようやく。

 

ということで、このタイミングでいろいろ留学についてのまとめ記事を書いていこうと思っています。そして第一回目は留学中に初めて知った英単語をリストアップしてみます。分からない単語と言っても、バリバリの専門用語から俗語からイギリス独特の言い回しまでいろいろあるので、ざっとカテゴリーに分けておきます。これらの単語が普通に分かる人だったらまず留学しても問題ないし、分からない単語も調べて覚えれば済むので問題ないです。

 

専門用語

・riparian, aquatic (水生の) ↔ terrestrial (陸生の)

・nocturnal (夜行性の), diurnal (昼行性の), crepuscular (明け方と夕方に活動する), matutinal (明け方に活動する), vespertine (夕方に活動する)

・flora (植物相) and fauna (動物相)

 

・pros (良い点) and cons (悪い点)

 

・sodium (ナトリウム), potassium (カリウム)

・nitrate (硝酸塩), nitrite (亜硝酸塩)

→こいつら未だに紛らわしくて混乱する。

 

あと混乱ついでに言うと

・million= 1,000,000 billion= 1,000,000,000

も全然分からない。£1m (いちみりおんぽんど)が1.5億円というのは計算して覚えておいたけど、日本語で百億円とか言われてもピンとこないよね。言語とは違う問題。

 

 

俗語

教科書と辞書でしか英語に触れてこなかった人間には、ネイティブが使う砕けた表現や下ネタが理解不能すぎる。なんだかんだ日本人って日本語でも汚い表現使わないし。っていうか使う人は頻繁に使うけど、使わない人は使わない印象ですね。

 

crap クソ、rubbish ゴミ、jesus お陀仏

この3つは教授とか貴婦人とかでも使える比較的マイルドな表現です。

 

yawn あくび、belch げっぷ、hiccup しゃっくり、bald ハゲ

まあこれも頻繁に使うわけじゃないけど下品なフレーズではないです。ちなみにげっぷはヨーロッパではかなりタブーなようで、スピーチとか講義の途中に軽く「うっ」ってなっただけで「Excuse me」と言っているのはよく見かけます。麺類をすすることを粋とする僕らとは大きく違う。

 

shit クッソ、fuck チクショー

非常に有名な表現ですが、同時に放送禁止用語にもなっています。ドラマの英語字幕ではSh××とかF×××みたいに伏字になっていたり、字幕そのものがなかったりします。でも実際、毎日のようにどっかで耳にしてました。サッカーしてるときとかこの2つのオンパレードですよ

 

asshole, bitch, dick, hell

まあこの辺の表現も何回か聞くことがあるというか、そもそも日本人がやらないような言動そのものがあるので、こういう表現も存在価値があるんでしょう。でもさすがに留学生じゃなくてやんちゃなイギリス人が使っているイメージがある。

 

 

イギリス英語

僕がいたのはイングランド西部で、方言っぽいフレーズもないわけではないようでした。でも僕の英語レベルはそこまで細かい違いを判別できるほどじゃないし、発音やアクセントから自信をもって相手の出身地を言い当てることはまだできないです。

とりあえずイギリスでよく使われる表現としては、

 

Cheers mate.

Are you alright.

No worries.

 

なんかが代表的でしうか。

それぞれアメリカに行ったら

 

Thanks dude.

How are you.

Sure thing.

 

とかに変わるんでしょうか。

そもそもCheers mateを一番よく使うのは、前の人が自分のためにドアを開けて待ってくれた時であって、アメリカでこの行為が普通なのかは分かりません。あと出席簿を回しているときにも使いますね。

 

 

とりあえず今のところここまで。何か思いついたら書き足します。

お詫び

以下の二点について、簡潔にお詫びいたします。

 

一、旅日記とか題しているのに最近旅に出ていない。

期末試験が終わって留学から解放される6月15日前後まで旅には出れません。それまでは留学論だったり期末試験に関連した記事がメインになると思います。

 

一、記事が読みにくいかもしれない。

僕の記事は基本的に長文です。といっても1万字を超えることは滅多にないし、たかが知れていますが。

もし読みにくいとしたら僕が配色やフォントをいじらないのと見出しが少ないことが理由でしょう。視覚過敏だからか僕は昔からカラフルな文字列が苦手でした。というか新聞も書籍も論文も基本的には黒一色だし、カラフルな記事の方がごちゃごちゃしていて内容が頭に入ってこないというのは一般的な見解なのかもしれないですね。

 

それでは今後ともご愛顧ください。

Japanese Knotweed (イタドリ) とは?

そもそもはてなブログを利用している外国人というか非日本語話者の方がどれだけいるのか知りませんが、少なくとも当ブログを読んでくださっている方は全員日本人なので、これまで基本的に英語で記事を書くことはありませんでした。そしてこれからも日本語で書いていくつもりです。

 

が、今回は例外。

 

明後日の期末試験のために授業スライドの復習をしていたら invasive species (外来種)の筆頭としてJapansese Knotweedなる植物が挙げられていました。こいつについてはこれまでにも何回か耳にしたことがあるし、該当授業でもサラッと触れられたことを覚えてはいるのですが、詳しい生態とか、そもそも日本語名が何なのかさえ分からなかったので今回調べてみることにしました。試験本番にこういう設問があったら好きなだけ書きまくってやります。

 

ちなみに countryside and land management という講義の biosecurity and invasive species という授業です。

 

まず手始めにグーグルの画像検索をやってみたら、よく見覚えのあるあいつが出てきました。日本中どこでも道端とか山とかに生えているアレのことなんですね。日本語名はイタドリ(虎杖)らしいです。

ソース画像を表示

japanese knotweed - Bing images

 サイズ歪んでるけどご容赦。

 

次に Wikipedia に Japanese Knotweed と打ち込んでみると、Fallopia japonica - Wikipedia というボリューム満点な記事が出てきました。

 

いくつか記事から抜粋してみると

Japanese knotweed has hollow stems with distinct raised nodes that give it the appearance of bamboo, though it is not related. While stems may reach a maximum height of 3–4 m (9.8–13.1 ft) each growing season, it is typical to see much smaller plants in places where they sprout through cracks in the pavement or are repeatedly cut down.

 虎杖にはいくつか節があって、種は違うけど竹みたいな外見をしている。茎は最大で3-4mくらいになるが、歩道の割れ目から生えていたり、何回も切り倒されたりしていて、もっと小さいことが多い。

 

The young stems are edible as a spring vegetable; the fibrous outer skin must be peeled, soaked in water for half a day raw or after parboiling, before being cooked. 

新芽は山菜として食用になる。ただし外側の繊維質な部分を剥いて、水に半日浸す必要がある。

 

It is used in traditional Japanese medicine to treat fungal infections, various skin inflammations, and cardiovascular diseases. One interpretation of the Japanese name is that it comes from "remove pain" (alluding to its painkilling use).

漢方薬として、細菌(/カビ)感染や皮膚炎、心臓疾患に対して用いられる。なお一説によると名前の由来は「痛みを取る」であり、鎮痛剤として使われた可能性もある。

 

 

ーーーーーーーー

ここまでは基本的な生態や用途について。なんとなくほのぼのとした気分で読んでいられたのですが、次章から一気に危なっかしい雰囲気になっていきます。

ーーーーーーーー

 

 

It is listed by the World Conservation Union as one of the world's worst invasive species.

世界最悪の外来種のひとつ。

 

The invasive root system and strong growth can damage concrete foundations, buildings, flood defences, roads, paving, retaining walls and architectural sites. 

It forms thick, dense colonies that completely crowd out any other herbaceous species.

The success of the species has been partially attributed to its tolerance of a very wide range of soil types, pH and salinity. Its rhizomes can survive temperatures of −35 °C (−31 °F) and can extend 7 metres (23 ft) horizontally and 3 metres (9.8 ft) deep, making removal by excavation extremely difficult. The plant is also resilient to cutting, vigorously resprouting from the roots.

根茎は堤防や道路、建造物などを破壊することがある。

高密度で群生するため、ほかの植生を完全に駆逐してしまう。

イタドリがこれほど繁栄したのは、土壌の種類やpH、塩分濃度に幅広く対応できるためである。その根茎は-35℃でも死滅せず、高さは7m、深さは3mに達することがある。そのためイタドリを完全に掘り起こすことは極めて困難である。また伐採にも強く、1グラムの根から復活することもできる(ここだけ別ソース)。

 

ひえーー

 

However, these methods have not been proven to provide reliable long-term results in completely eliminating the treated population.

(除草剤の散布と伐採は) 完全に撲滅する方法として適切ではないようだ。

 

Digging up the rhizomes is a common solution where the land is to be developed, as this is quicker than the use of herbicides, but safe disposal of the plant material without spreading it is difficult; knotweed is classed as controlled waste in the UK, and disposal is regulated by Environmental Protection Act 1990

根茎を掘り起こすというのは一般的な対処法であり、除草剤より短時間で済むが、それでも廃棄する際に除草剤が必要になる。イタドリは英国では特殊廃棄物に指定されていて、廃棄時には法律の規定に従うことになる。

 

Research has also been carried out on Mycosphaerella leafspot fungus, which devastates knotweed in its native Japan. This research has been relatively slow due to the complex life cycle of the fungus.

日本でイタドリに寄生するカビの一種が知られているが、生態が複雑なため研究はあまり進んでいない。

 

Two biological pest control agents that show promise in the control of the plant are a leaf spot fungus from genus Mycosphaerella and the psyllid Aphalara itadori. Following earlier studies imported Japanese knotweed psyllid insects (Aphalara itadori), whose only food source is Japanese knotweed, were released at a number of sites in Britain in a study running from 1 April 2010 to 31 March 2014. 

黒斑病を引き起こすカビと、イタドリマダラキジラミの2つが有力な生物農薬である。このうちイタドリマダラキジラミについては、先行研究に基づき2010年から2014年にかけて英国の各地に導入された。

 

Defra's Review of Non-native Species Policy states that a national eradication programme would be prohibitively expensive at £1.56 billion.

DEFRA(英国農務省)によると、国内からイタドリを根絶するためには15.6億ポンド(約2300億円)という巨額の予算が必要になる。ちなみに1haのイタドリを除去するためには£1million(約1.5億円)かかる(別ソース)。

 

 

ーーーーーーーー

ちなみにイタドリはもともと日本、韓国、中国東部に分布していて、現在英国、ニュージーランド、カナダ、アメリカなどで外来種として問題になっているようです。英国もといヨーロッパには19世紀中ごろに園芸品種として輸入されたらしく、竹みたいでオリエンタルな雰囲気が受けたようです。

 

あとWikipediaの日本語版にはどんなことが書いてあるのかと思ったら、外国に進出して問題になっているなんて一言も書いていませんでした。イタドリ - Wikipedia。他人事だねぇ。

 

最後に、上の説明に別ソースと書いていたのはこのページです。

Invasive non-native species, April 2008 - POST Note - UK Parliament

PDFが開ける方は他の記事も合わせてどうぞ。

 

 

f:id:wonderfulsolution:20180530085150p:plain

 

 

長文失礼しました。と言っても個人的にはまだまだ調べ足りてない気がするし、もう数本論文を読んでいきたいところです。またいつか追記するかもしれないですね。

 

あと、試験に出てくれーー!

 

旅ブログはフロンティア消失の一因なのか

今回はやや哲学的な話になります。

 

僕が旅に出るとき、特に海外をバックパッカーとしてふらふら歩くとき、三番目に参考にするのが他人のブログです。ちなみに一番参考にするのは自分の勘で、二番目に参考にするのはWikipediaです。地球の歩き方も参考になるにはなりますが、重たいので持ち歩くことはないし、そもそも読むのかというと実は読みません (ビザについてWEBページで確認することはあります) 。

 

ほかにもYoutubeやらTwitterやらで情報収集することもありますが、もっともこの2つは基本的に旅に出るモチベーションを高めてくれるだけで、実践的に役立つ情報はあまりないです。小説や旅行記も読みますが、これも細かいホットな情報を得る目的には適していないです。Google Earthで世界各地を眺めて次に行きたい場所を選定している友人がいましたが、僕もやってみたけどあまり思うところはありませんでした。

 

もっともすべてを活用していないにせよ様々な情報のソースがあることは確かです。それに居ながらにして世界中の情報を知ることができるのは非常に便利です。ただ、ここで以下のようなよくある疑問を抱いたわけです。

 

自分の旅行を外部化することで、他の人が「旅行したような気分」になってしまうのではないか。それによって「自分も行ってみたい」と思うこともあれば、「別に行かなくてもいいや」と思うこともあるだろう。「既に誰かが行ったことのある場所なんだから自分が行く必要はない」なんて思う大物ビックパッカーは多くないと思うけど、少なくとも事前に情報が手に入ることによって旅の難易度が下がったり、新鮮さが損なわれたり、得られたであろう興奮を得られなくなってしまう可能性は確かにあるのではないだろうか。

 

でもこれには次のような簡単な反論があります。

 

「じゃあそういう人は下調べをしなけりゃいいじゃん。ついでにスマホタブレットも持って行かなきゃいいじゃん。ネットに繋がらなきゃいいじゃん。」

 

しかし、21世紀になってからの世界はインターネットを前提として構築されているように思います。飛行機の手配なんてネットでやるしかないし、旅行代理店に足を運んでみたところで店員がネットで予約するだけでしょう。ケニアの観光ビザはオンライン申請限定で、空港に到着してからアライバルビザを取ることはできません。東南アジアなんかを旅行しているとFacebookのアカウントを持っていることは当然のような扱いです。僕は決して方向音痴ではないけど、行ったことのない目的地に向かっているときはGoogleMapなりMapsMeなりにかなり助けてもらっています。

 

細かい例を挙げていけばキリがないけど、簡単に言うと「数10年前のアナログ時代とは違い、今はネットがすべて。デジタル世界から自身を切り離すことは出家して俗世を離れるようなもの」です。

 

もちろんこれはバックパッカーについて言っているけど、一般の人が日常生活をする上でも概ね当てはまるのではないかと思います。

 

 

つまり、好むと好まないとに関わらずネットは必要不可欠なものになったわけであり、多かれ少なかれバックパッカーはネット上の情報を事前に収集するようになったわけであり、ビザや治安情勢から個人の体験談に至るまで、それらの情報なしには海外旅行が難しくなるわけです。

 

そしてその現象は世界のフロンティアを消滅させているのです。

 

一応フロンティアという単語を規定しておきますが、ここでは「オンライン上に未だに取り込まれていないエリア。検索しても旅行記がヒットしないエリア、ないしエリア間の移動手段。存在自体が知られていないエリア、または存在は知られているけど接近するのが危険だったり困難だったりするエリア。」とします。

 

単純に僻地なせいでネットが繋がらないとか、インフラが整っていないとか、現地の人がネットを使っていないとかは、少なくともこの記事ではフロンティアとは認めません。その地域に行ったことのある人が少なからずいて、写真などがネット上で公開されていれば、そこがもう未開の地ではないことは明らかでしょう。

 

そしてフロンティア消滅は悲しむべき事態なのかというと、僕はけっこう悲しいと思います。ここで穿った見方をして「フロンティアは一度消滅しても、別の観点で新たなフロンティアが出現する。先進国にもフロンティアは存在する。」とか、「フロンティアとは地理的なものではなく、バックパッカー個人の内面に存在するものであるから、いくら他人が行ったことがあるからといって自分が初めて行くなら価値がある」とか、「地球上から完全にフロンティアが消滅する頃には人類は月や火星を探索しており、そこに新たなフロンティアが誕生している」などと考えることもできるのですが、所詮は気休めなような気がします。一理あるけど一理しかない。

 

あと、ブログとかで収入を得ている人なら「ほかの誰も行っていない場所に行くことで自分を差別化でき、収入アップできる」とか考えるでしょう。その思考回路は仕方ないと思います。適度な自己尊厳欲求は恥ずかしいものではないですし。

 

でも僕の個人的なスタイルを言うと、このブログでは広告も出していないし、この旅行記は単なる備忘録みたいな面もあるし、別にバックパッカーを増やしたいとか思ってもないです。

 

だから実は、自分が世界で初めてどこかのエリアに足を踏み入れても、ブログには書かないと思います。もちろん他のSNSでも特に発言はしないと思います。僕の次に訪れた人がネット上に取り込んでしまう可能性は大いにあるわけですが、少なくともそれはその人の罪(?)なわけで、僕自身があえてその罪人(?)になるつもりはないです。

 

僕がここで書いていくのは、けっこう「情報がなくても何とかなるし、目新しいことではないけど、誰かがちょっと書いてくれてたら安心するし便利」みたいなことだったり、あとはこの記事みたいな思考プロセスです。

 

 

とりあえず今はここまで。またいつか追記するかもしれないです。